ゼンブオブトーキョーです。
結論を率直に言えば「起死回生」の作品でした。本当に最後の起死回生です。
まず、パンフのPROMOTION NOTEを読んでもらうとこの映画がどれだけ「一瞬の閃き」にこだわって作られたか?がむしゃらさを剥き出したメンバーの魅力をどれだけ引き出すか?というメンバー視点の作品で見るかもしれません。言うなれば俺は終わってから読んで一つ一つのシーンホントなるほどな、って改めて感じました。
地方の高校生の修学旅行。その修学旅行の池園班にはそれぞれの思惑があった。
それぞれが別行動となった時にそれぞれのドラマが動く、というざっくばらんな内容。
それぞれ5人のドラマが動いていく中でジェットコースタームービーとありましたがこの映画を見て「修学旅行」を思い浮かべるか「日向坂」を思い浮かべるか「演技」を思い浮かべるか?様々な人達の中で様々な考え方を思い浮かべると思います。それはいいです。貴方が見た感想が全てです。

俺は、「東京」を思い浮かべました。
あなたは東京をどう思いますか?考えて下さい。
考えたら読んでください。
俺は無機質なビル、汚い路面、たくさんの車、汚い雑居ビル、スマホを見る無機質な人々、見渡せばたくさんの人達の無機質な顔。そんな人達がスマホ越しで色々な事をしている。
そんな中に生きています。

しかし、地方に住んでいる子には東京ってどうだろう?
今でもキラキラしてる。なんでも揃う、電車もタクシーも来る、お店もたくさんある。
例えばぽぽずの4人は限定Tシャツをゲットする、そのために4人が分かれて獅子奮迅します。池園もだけどスマホがあれば地図も見れます。しかし、は道に迷う。

門林の上野。上野=パンダという人もいるかもしれません。人が少ない、とも言われてるけど上野も基本目的がないとあまり行く街じゃなくなったのもあるんよね。でも人通りは多いし成田空港まで直結だし。

桝谷、満武、花里は下北。例えば地方の人にとって下北はもちろんオシャレな街でまだ通ります。近年再開発してまた住んでる層は変わるんだけど実は下北の地域性も出てて道が狭いです。慣れてない人にはしんどい街の一面もありそんな桝谷がみんなを連れて迷うシーン、花里に対してクールに見せる一面もそうですが地方からすれば東京の人=憧れ、ってイメージありませんか?実はそんな変わらないのよ。スマホの普及もあるし。例えば秋葉原→池袋がアニメの聖地に変わった話もそうで再開発の間に様々なカルチャーの変化があります。月島もスカイツリーがある押上も住宅街な部分もあるし。

そして、桐井のオーディション。オーディションは今では東名阪含めて様々な場所でやります。しかし、地方に住んでいる方にはその日しかない。まさにその日しかなかった。あなたもじゃない?地方に住んで遠征してるおひさまもいます。「その日」しかなくないですか?それはどんな人間も同じです。俺も一瞬一瞬必死でお金を稼いで会いに行ってます。地方に住んでるおひさまの必死さも宛ら。桐井のこの日しかない、という気持ち。俺よりも地方に住んでいる人達の思いは倍強く感じてるはずです。後は桐井の写真の問題もタクシー運転手とかはシビアだからなのもあります。制服を着る=イメージ、これも時代です。昔はみんな普通に待ち時間タバコ吸ってたよね。

梁取の新宿。初めてのJKが来たらマップを見ても迷うくらいのデカさです。地方の方ならどれくらい想像するだろ?あんな感じに下手したらなります。まあ、交番あるけど。

池園自身は東京を満喫してますが1番楽しんでるJK。地方のJKってこんな感じで楽しんでるのかな?ともふと感じました。

角村の原宿もそう。竹下通りの進まないくらいのイラつきw(原宿は竹下通り以外はちゃんと歩けるから大丈夫)。あれもそうなんよ、みたいに感じました。

羽川と辻坂は高校生の恋。これはまあ、世代リアルでしかない。でも2人のやりとりは面白かったし…アイツのジョッキは素で笑ったw。

そんな桐井を助けて終わる群像劇。しかし、1番印象に残ったのは地方の修学旅行生10人+満武が見た東京の一瞬一瞬をしっかり納めた「一人一人の人生の記録」と感じました。

それをしっかりとした画角や演出で納め切る熊切監督の手腕もでしたが1番はプロデューサーの松下さんの企画力。ギャガの会長が本気で動いた作品なために、本当に起死回生の全てを賭けた作品です。制作委員会に今野さんがいるならまだわかりますが日向坂のチーフの茂木さんまでいます。茂木さんは知る人なら知るひらがなからの全てを知ってます。その人もバックアップしてるわけなんよ。成功失敗の数字は勿論大切なんだけどこの作品を
「貴方が大切にするかしないか?」
でこの映画は失敗します。それくらいこの作品全てを賭けてます。
スタッフ、キャスト含めてこの映画本当に賭けてます。

この映画は、「貴方が日向坂を応援してるなら一生大切にしないといけない」作品です。
だから大切にしてください。貴方の中の東京を。

あ、菜緒ちゃんはリアミでもあんな感じですw