story85 振り向いてくれない | りょうの一期一会

りょうの一期一会

ifs(イフス)連載中


story 85 振り向いてくれない









時は流れる






日付も変わっている。






結人「結局、最後まで手伝わせやがって!!」


「何か言ったか!?」



「俺と付き合ってよ。」







「嫌!!」



「ぎゃははは!!」




「な、何も言ってません。」

「本当は片付けしたかったです。」







「って言うわけないだろ!!」

「ぶっころす!!」




「悪い。悪い。」




「ちょっと図に乗りすぎた。」




「あはっ」





「ったくよ。」




「拓也が先に帰ってるだろうから俺の部屋行こうぜ。」

「拓也とは一緒の部屋だから3人で飲もうぜ。」





「だからお前らとは一緒に飲まない。」


「一人にしてくれよ。」

「俺の心は傷ついてるんだよ。」




「はい。はい。」



「早く行くぞ!!」




「だから行かないって・・・」









楓の部屋へと辿り着く。









「あれ~」


「拓也まだ帰ってないなー」




「なー結人!!」







結人(ついて来てるんじゃん!!俺!!)






結人「いねーじゃん。」

「どうしてくれるんだよ。」





「別にいいじゃん。」


「さー飲もうぜ!!」





楓(拓也のヤツ・・・)






(何やってんだ!?)










そして、また時は流れる






拓也は恵と営みを終える。






二人はベットの中。










そして、恵は泣いている・・・






拓也「ど、どうしたんですか・・・」



「ゴメンね。」



拓也「何で謝るんですか!?」




「拓也くんも道具にしちゃった。」




「私の寂しさを紛らわさせる道具に・・・」









「な、何かあったんですか!?」









楓達は・・・









結人「拓也連れて来い!!」


「拓也は何処行った!!」






「おう!!」


「何やってんだアイツ!!」








二人はすっかり良い気分。







結人「大体お前もしっかりしろよ!!」


「結局、葵ちゃんあのサッカー小僧に取られちゃって!!」

「そんな事なら俺が付き合えば良かった!!」






「・・・」





「お前本当はそんなに好きじゃないだろ~!!」


「よそ見ばっかりしってからだぞ~!!」






「・・・」





「何とか言えよ!!」

「こら~!!」


「聞いてるのか!?」








「そうだな。」




「本当はそんなに好じゃないかもな。」






「けっ!!」



「好きなら好きって言えよ!!」




「ったくよ~・・・」






結人はそのまま眠りに入る。






楓(自分の気持ちが分らなくなってきた・・・)


(俺は本当に葵が好きなのか!?)








拓也達は・・・








「透が・・・」






「透が振り向いてくれないの・・・」







「えっ!?」




「と、透さん!?」




「初めは一緒にいれるだけで良かったんだ・・・」


「別に体だけの関係でも良かった・・・」






「透も凄い悩んでるから。」

「麻由美の気持ち知ってるから・・・」

「麻由美はまだ英二君の事忘れられないでいる。」


「だから結婚の話だって出て来たと思う。」




「でも二人が結婚するって聞いたら・・・」




「二度と会えないんじゃないかと思うと・・・」






拓也(な、何!?)

(恵さんと麻由美さんは親友だよな。)

(透さんは恵さんと浮気してる!?)

(麻由美さんは兄貴の事が忘れられない!?)


(ど、どうなってんだこの関係・・・)






「そんなの耐えられない・・・」


「少しでも振り向いてもらおうと思って・・・」



「透の目の前で拓也くん利用して・・・」







拓也(そ、そうだったんだ!!)


(普通だったら俺なんか相手にしないよな・・・)


(なんか複雑だなー)






「少しでも気を引かせようと思ったんだけど・・・」




「ゴメンね。」





「本当にごめんなさい・・・」






恵は泣き崩れる。












それぞれが思いを交錯させながら














長い一日も終わる