story13 転校生 | りょうの一期一会

りょうの一期一会

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story 13   転校生










そして時は流れる・・・






もうすっかり肌寒い・・・






そう・・・






もう冬なのである・・・



















2001年 冬









担任の先生「えー今日は皆さんに報告があります。」


「時期が時期なのですが・・・」


「事情により今日から残りわずかですが・・・」


「新しい仲間が加わります。」








「では、紹介します!」

















ピカッ


光が差し、一瞬目の前が明るくなる










只今午前8時 学校にて










一護
「おっ!!」


(転校生!?)


(この時期に!?)


(誰だろう!?)




一護はもうすっかり予知能力にも慣れ、未来が見えても驚く事はなくなっている・・・










一護「ねーねー楓!!」

「んっどうした!?」



「転校生が来るよ!!」



「おい、おい、マジで!?」

「うん、さっき見えた!」

「どうしてまた、こんな時に・・・」

「もう卒業だろ!?」








楓は一護が言う予知能力をもう疑う事はなかった・・・









一護「それがねー女の子なんだよ!」



「あん!!女!!」




一護(しまった!!今の楓には女はタブーだった!!)





楓は異性に対し人間不信に陥っていた・・・



あれ以来、楓の口から女の事は聞かなくなった・・・



人が変わったかのように女の子には口も聞かない・・・






萌子もあれ以来ずっと学校を休んでいる・・・




「まっ!!どうでもいいよそんな事!!」


楓は外を見る


一護「そ、そうだね・・」

「じゃ!また後で・・・」




一護は自分の席に着く









しかし一護はまだ知らなかった・・・





これから紹介される女の子の事を・・・





人生を大きく左右する女の子の事を・・・





最愛なる女の子の事を・・・





知らなかった・・・











楓も・・・










教室の扉が開き先生が入ってくる


何やら転校生の話をしている


しかし楓は上の空・・・


しかし一護は・・・





一護(どんな子かなー)

(可愛い子かなー)

(仲良くなれたらいいのになー)

(こういう時は初めが肝心だからなー)

(向こうも初めは誰も話す人いないだろうから僕から積極的に話し掛けよう!)





もうすっかり一護は失恋から立ち直っている。







担任の先生が転校生を紹介する


「では、紹介する!」









「如月 葵さんです。」




扉が開きそこから女の子がでてくる




一瞬にして一護の心は奪われる・・・




一護(はっ!!)

(何なんだこの胸の高鳴りは!!)




先生「じゃー何か皆に一言」




「・・・」






如月 葵(キサラギ アオイ)15歳

この物語のヒロイン。
不思議少女。
詳細は一切不明。






先生「んっ!緊張しているのかな!?」

「何か一言でいいよ!」






「よろしくお願いします・・・」




一護の目は点になっている・・・




ずっと葵を見ている・・・




一護(どこに座るのかなー)

(ちょうど僕の隣空いてるんだけど・・・)

(あー何か変になりそう・・・)





先生「じゃー席はー」





「おっ!そこ空いてるなー!」





一護(き、きたー!!)












「木村!!」


「ん、あっ、はい・・・」

「お前の隣空いてるだろう!」

「あっ、はあー」


「じゃー如月さん木村君の隣へ」





葵は少し頷いて楓の隣の席へ行く・・・









一護
(あっ!!あそこも空いてたー!!)















がーん!!





(僕ってとことんついてない・・・)






先生「木村!」

「如月さんにちゃんと教科書見せてあげるように!」







「それでは授業を始めたいと思います・・・」








楓(なんでよりによって俺の隣にくるかなー!?)


「はい、これ教科書!」

「俺は見ないから見ていいよ・・・」



「そんなに嫌がらないでよー」





「えっ!!」


(もしかして聞こえたかなー!?)

(口には出してないつもりだったんだが・・・)




「い、いやー・・嫌がってなんかないよ!」




「・・・」




(な、何だコイツ・・・)







葵(この人、何かすごい悲しそうな目をしている・・・)







(俺はもう女には騙されない!!)








(!?)









(女には騙されないってどういう事かなぁー)












そう





















葵は人の心が読めるのだ