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ヴィアティン三重バレーボール トレーナーブログ

ヴィアティン三重バレーボールチームでトレーナーをしている谷岡雅人です。
チームの裏側やトレーナー業務などについて書いていきたいと思います。

ヴィアティン三重に興味がある方はもちろん、トレーナーになりたい方、トレーナーに興味がある方向けに書いています。

〜バレンタインの苦い思い出〜

今日は特別スペシャルデー

一年一度のチャンス

そう、今日2月14日はバレンタインデー

過去のお話をここでひとつ



それは小学校6年生の出来事


卒業を翌月に控えた2月14日
(正確には確か14日が土日のどちらかでその前後だった気がする)

小学生ながらこのバレンタインデーのチョコを渡されるイベントは少し期待しつつも


結果的に何も無ければ


少し寂しいイベントにもなることも理解していた


そしてその日はやってきた


だいたい小学生が学校でチョコを渡せるのはお昼休みか帰りの下校の時

お世辞にもモテる方では無く


女子が皆に配る義理チョコを休憩時間に照れを隠しながらもらった

もらったのは義理チョコだけ

これはこれで嬉しかった


今年も本命らしき物は無かったなーと思いつつ


下校の時間を迎え下駄箱に向かった


そしたらなんと


なんと!

下駄箱の自分のところに 


小さなリボンがついた正方形の箱が置いてあったのだ

驚きを隠せない

それはそれは嬉しかった

しかし瞬時に


友達に見つかるとイジられる危険性がある


と思い

急いでランドセルにその箱を放り込んだ



嬉しさと恥ずかしさとで

なんとも言えない感情のまま急いで帰路についた


学校から家まで歩いて5分


いつもならすぐの道が遠く遠く感じた

なぜなら早く家に帰って誰からのチョコか知りたかったからだ


ニヤニヤしながら家に着いた


自分の部屋に直行し急いでその箱をランドセルから取り出した




↑イメージ的にはこんな感じの10㎝四方ぐらいの正方形の箱だった

赤いリボンだけは鮮明に覚えている

改めて嬉しさと恥ずかしさがまた込み上げてきた



しかし、肝心の"誰からか"がわからなかった

手紙は箱の外には付いていない

学校の下駄箱にも手紙らしき物は確実に無かった

もちろん外に名前も書いてない

クラスの色んな女子の顔が思い浮かんだ

でもそんな素振りの子はいなかった

だって複数の子から義理チョコをもらっている

1クラス30人程度しかいなかった学年

女子もその半数程

不思議に思いながらでもやっぱり女の子からのチョコは嬉しい

そんな思いを抱いたまま箱を開けた



開けた箱の中にはやっぱりチョコレート


そこにもパッと見た感じ手紙が入っておらず誰からかはわからなかった

さて肝心のチョコは手作りっぽい感じ

一度溶かしてクッキーを砕いて再度固めたようなもの
その画もなぜか鮮明に覚えている

差出人不明のチョコを口に放り込んだ

美味しい!

これが女の子が作った手作りチョコなんだと噛み締めながら


そしてほんのり恥ずかしい気持ちも持ちながら次から次へとチョコを口に運んだ

半分くらいのチョコを食べ終えた時

中のケースの下に小さな紙切れを見つけた

ここにあったのだ

なぜ1番下に入れたのだ



2つ折になっていた表に


「まさとくんへ」

この時初めて心臓がドキドキして呼吸しづらくなる
"胸がいっぱいなる"
という経験をしたのだ

さあ、どの女の子が作ってくれた手作りチョコなのか

ドキドキしながら2つ折りの紙を開いた

そこにはなんと



「力也(りきや)より」

と…



まさか

まさか

男の子からのチョコだったのだ

膝から崩れる、とはまさにこのことをいうのだろう


全身の力が抜けた


女の子からと思い込んでいたあのドキドキを返して欲しい

私の胸いっぱいのドキドキをかえせ


しかも力也って誰だよ!!

クラスにはいない…

1クラスの学年だったため勿論同じ学年にもいない

今思えば下の学年の子だったかもしれない

ただ、仲が良かった後輩にも思い当たる名前ではなかった

誰かのイタズラかとも思ったが、後日学校でこのことに触れてくる男子もいなかったし話しかけてくる後輩も居なかった

男性であっても、女性であっても誰かに何かをもらうことは今でも嬉しい事


今もトレーナーの現場で男女問わず色々なお差し入れを頂けて嬉しい

だけど12歳の少年には

その気持ちは重すぎた

どこかの力也くんよ!

あんたの願い叶うといいな!

応援してる!!

チョコレートだけに苦すぎる

いや、荷が重すぎる経験だった

ちょっぴり甘く切ないバレンタインの思い出でした

【完】

※ LGBTQIA+の方々を揶揄したり否定しているわけではありませんので、その点はご理解ください。