安倍首相がロシアを訪問して、プーチン大統領と、なにやら友好ムードを演じているようだ。エネルギーや領土問題について、マスコミは一様に、双方の思惑に隔たりがあり交渉は難航しそうだが、事態打開に向けて大きな成果があったと伝えている。だが、そう簡単にWINWINの関係など築けるわけがない。アベノミクスとやらと同様に、政権の見せ掛けの成果を取り繕う為に共同宣言だけ発表して、具体的な動きが進まないままで立ち消えになることを懸念する。
安倍政権は、原発再稼働がままならない現状では、火力発電所を動かす為に大量の化石燃料が必要だから、アメリカのシェールガス革命により、ヨーロッパに天然ガスが売れなくなった為、日本などアジア諸国に新たな商機を見出したいロシアと思惑が一致し、ガス田の共同開発からパイプラインの設置まで、一気に進めてしまう腹積もりらしいが、ちょっと待てと言いたい。ほんの何年か前に、サハリン2で何が起こったのかを、忘れたわけではあるまい。いちゃもんとしか思えないやり方で、ロシア国営のガスプロムがしゃしゃり出てきて、結果的に日本の商社の権益が大幅に減らされたことは記憶に新しい。印象としては、いいように利用されて、根こそぎ持っていかれたような感覚が残っている。今度も、土壇場でそうならないと、誰が保障できるのか?いや、それが分かっていても、結果が出るのは参院選後だ。今は、やるんだとの姿勢を見せるだけで十分だと計算しているとすれば、こんなに国民を馬鹿にしたことはない。それに、エネルギーに関しては、アメリカが、いつなんどき、シェールガスを買えと言ってくる(しかも高値で)かもしれないということも、頭に入れておく必要があると思うが、考え違いだろうか。
もう一つ、北方領土問題についても、再スタートさせる交渉を加速させていくことで一致したそうだが、現在のロシアによる北方4島の開発の進み方や、メドベージェフ首相の言動から、たとえ2島返還であっても、交渉は困難を極めると見るのが妥当だろう。それ以前に、沖縄問題と同様に、旧島民や北海道民の北方領土返還に対する考え方と、安倍政権の政治姿勢との間には、かなりの差異があるのではないか。2島か4島か、それとも面積で3.5島などという意見もある。交渉ごとは、どこで妥協するのか、落としどころを探るのが重要なのだろうが、それよりも重視すべきは当事者(旧島民や北海道民)の気持ちだろう。安倍政権は、誰のための北方領土返還かを履き違えている。いや、これも、分かった上で意図的にやっていることか。憲法改正のためには参院選に勝たなければならない。その為の実績作りが最優先事項で、先ずは行動する姿を見せ、当事者の意にそぐわなくても、一応の結果が出せればいいと考えているのだろう。しかも、領土の奪還は、安倍氏の右寄りな政治思想にも合致する。
考えれば考えるほど、気分が悪くなる。この見方が、穿ち過ぎなオヤジブロガーの戯言であればいいのだが……。
今日は、前回の記事に頂いたコメントから思いついた動画をアップします。
スパニッシュ・ライディング・スクール(スペイン乗馬学校)の演技より
これ、僕は随分前にNHKのBSで見たんですが、感動ものです。
馬が、歩様を揃えて互い違いにすれ違うなんて、考えられません。
まだ、見たことのない方は、是非。
では、また。