左・右の意見の隔たりが大きく一枚岩になれなかった野党が、今更のように採決を先延ばしする為に、あの手この手で抵抗しているが、単独で過半数を持っている上、公明党が腰巾着のようになっているのでは、残念ながら時間の問題で、どうにもならない。市民レベルの抗議活動や各界の有力者が反対の声を上げても焼け石に水で、法案の可決を阻止することは、万が一にも難しい情勢だ。
悔やむべきは、昨年末の衆院選と夏の参院選で、民主党政権がだめだからという理由で、安易に自民党を勝たせてしまったことだ。第一次安倍政権時にも現れていた安倍氏の右寄りな政治思想が、このような事態を招くことへの懸念よりも、もう一度自民党政権に戻し、その手腕により経済の立て直しを図ることに期待する国民の方が多かったのだから仕方ない。
橋下徹氏が、大阪府知事選で耳障りのいい選挙公約を掲げて圧勝した後で、選挙で勝ったことを盾にトップダウンの統治政治を標榜し、公務員を中心に締め付けを強めていったのを見ていたはずだ。安倍氏が昨年11月に自民党総裁選に勝利した時から、まったく同じパターンだ、怪しいと警戒しなければならなかった。案の定、アメリカにTPP等で、日本の魂を売ったかのごとく譲歩する見返りに円安を容認させ、アベノミクスに象徴されるような、目先の景気が好転しているように見せかけ、その実、既得権益者のみが儲かる経済政策を打ち出し、政権の支持率を高止まりさせてから、今回の暴挙に出たのだ。
騙された国民は、いい面の皮だが、後の祭りだ。社会保障や福祉、そして震災からの復旧・復興へ向けた支援までも、打ち切り、先送り、縮小へ舵を切り、既得権益者ばかりを優遇する政策を次々に成立・施行しようとしている。そうして、富と権力の固定化を図り、次に、今度の法案のように基本的人権を制限して、最後に憲法を自民党の試案通りに改正すれば、明治憲法下のような階級社会に逆戻りだ。そうならない為にも、声を上げ続けなければならないが、今後は逮捕拘留の後に刑罰を科せられる危険と背中合わせとなる。ここに書いたことは、もちろん個人的な見方だが、事実とかけ離れているとも思えないのだ。
では、また。
