2019年は本格的にアルバムの感想を書こうかなと思ったんですけど、深く考えすぎてあんまり質も量もない1番ダメなパターンになってしまったので2020年は新譜を聴く度に軽い感じの感想を書こうかなと
(もちろんLIVEとか観て印象が変わったら思いっきり書き直しますけど、そこは多めに見て!)
てことで2020年1枚目
香取慎吾『20200101』
アルバム全体のコンセプトは『皆でワイワイ楽しもう!』。ジャンルにとらわれない多彩な楽曲群が印象的な1枚。
何と言っても提供アーティストの豪華さ!
スチャダラパーやKREVA、SALUといったラッパー
TeddyLoidやyahyelのようなEDM畑のアーティスト
向井太一のようなR&Bシンガー
WONKのようなソウルミュージックバンド
氣志團のようなロックバンド
須田景凪のようなボカロP出身シンガー
そしてBiSHのようなアイドル(楽曲面という意味ではBiSHのサウンドを作る松隈ケンタ)
大御所から新進気鋭のアーティストまで、あまりにも幅広い人選にワクワク、いやワイワイが止まらない(ん?)
率直に言うと、香取慎吾の声に合ってない音楽ジャンルが混ざってたかなーと。特に個人的にはEDMとかは感じました。(最初はヒップホップもそこまで…って思ったけど何回か聴いてたら慎吾ちゃんのラップも割とクセになる感じでハマってきた笑)
だからこのアルバムが酷評かというとそういうわけじゃなくて、すごく香取慎吾という1人のアーティストというより、1人のエンターテイナーとしての色が強いなーって感じがします。
提供しているアーティストみんなSMAPという国民的アイドルを中心としたあの頃の音楽シーンの中で音楽を作ってきて、須田景凪やBiSH、yahyelに至ってはSMAPの音楽を聴いて育ってきた世代。中には小学校の頃SMAPを音楽の時間に歌ったなんて人がいてもおかしくないくらいの年齢層のアーティスト。
そんな人たちに香取慎吾が楽曲依頼をすれば、そりゃSMAP愛が、香取慎吾愛が各所に爆発しちゃってるわけですよ。
認めたくはないけれど
ぎこちない苦い記憶も いつか
忘れてしまう棘ならば
白紙に戻そう 言葉を交わしながら
優しさも苛立ちさえも
捨てられない私を許して欲しい
(#4 welp(feat.須田景凪))
Sometimes I feel like a TV star
Sometimes I feel like a true man show
(#7 Neo(feat.yahyel))
なんかすごく香取慎吾が自分からは絶対に歌わなそうな内容で、これをSMAPで育ってきた世代が書いたからこそ深みを帯びてくるいい歌だなーと。
そんな曲たちの中でも風格を見せつけたのがスチャダラパー。さすがな歌詞。
SHOの間にI.N.G(S.H.I.N.G.O)
ショーは続いていく永遠に
平成にためた経験値
思えば遠くへ四半世紀
越えても懲りずオンステージ
パーフェクトにブレないイメージ
歌って踊ってニッコリ笑って
今そこにあるメランコリック
スッキリ取り除くこのリリック
(#6 ビジネスはパーフェクト(feat.スチャダラパー))
"絵画"というジャンルでも自分のエンターテインメントの世界を十分に表現できる香取慎吾が、いまあれから少しばかり時が経って、ジャニーさんもお亡くなりになって、新しい地図も色んな形でメディアに出るようになって、ちょっとした報道もあって、そんな時期に"音楽"といういわば原点に戻ってきたっていうのは1SMAPファンとしてめちゃくちゃ嬉しい。
例え何かがあって自由に表現できないような状況が起きても、周りで助けてくれるアーティスト仲間がこれだけいて、何より新しい地図NAKAMAがたくさんいて愛されてるのが香取慎吾。幸せな限り。
まあ音楽的内容に関して言えば、これから色々模索するのかな?もしかしたらこのアルバムでは香取慎吾のエンターテインメントの10%も表現されてなくて、残りの90%の可能性がまだまだ秘めてるのかもしれない。そんな1作。
個人的好みに基づいた評価
☆☆☆☆★