（裏原宿のセブンズ）
(青木 陽介さん）
「人と違うことをやる！」「オンリーワンのお店を目指して！」そう語ってくれたのが、株式会社アートユニオン 青木 陽介氏４３歳。
３年前、２店舗だったが、今では東京を中心に新潟、高松など２０店舗へと成長した。驚異的な成長、そして優れたスタッフにも恵まれている。そのビジネスセンスはどこから？モチベーションの高いスタッフをここまで集め、教育したそのノウハウは？疑問は青木さんに知り合ったころから感じていた。今回、独占インタビューにより、お話を青木さんに伺いました。
若いころPEACE BOATのボランティアとして世界を旅し、たまたま買ったジッポライターを日本のフリーマーケットで販売。それが売れに売れ、次に日本で未発表のスニーカーを販売し、これまた大ヒット。規模はどんどん大きくなり、ついには、1０年で年商１６億３千万円のアパレル会社にまで成長した。数年前にＭ＆Ａで会社を売却。今のアートユニオンを立ち上げた。
漫画でもドラマでも聞いたことも見たこともないスケールの大きさに驚くばかり。創造を遥かに上回る天才的とも言えるビジネスセンス、その秘訣は？「徹底的にコストを抑えます。それは、お店造りでも同じ。」そう語る青木さん。お店の内装から看板までほとんどはスタッフによる手作り。必要な材料も自社で輸入する。業者にお願いするのは配管や電気工事部分のみ。お店の什器のほとんどが、もらい物で新店オープンでは費用はほとんどかからない。最近では、テナント先からのオファーにより好条件の金額での契約で保証金なし。これが、セブンズが新店オープンを続ける原動力となっている。なので、撤退も早い。契約切れでの撤退が多いが、すぐに撤退できる強みは今の時流にもマッチしている。
（大ヒットのヘッドホーン）
お店の商品は、腕利きの８人のバイヤーにより、アジアを中心に商品が集まって来る。ミニマムロット1000個から10000個を２０店舗で売ってしまう。人気のヘッドホーンは月に2000個から3000個売れると言うからスゴイ！徹底してコストを抑えた仕入れで、ほとんどの商品が販売価格は777円と言うからこれまた驚きだ。青木さんは言う、「うちの店は、月100万円の売上げでも損しないんですよ。」このひとことから見えて来るのは、徹底した商品コストの安さと固定費の安さだ。
売れ筋は、ヘッドホーン、Tシャツ、時計、スニーカーでどれも７７７円。社員２０名アルバイト７０名は、才能にあふれる若者ばかり。アルバイトスタッフであっても、やる気があれば海外仕入れを任せる。学歴や年齢、性別で差別しないのもスタッフを引き付ける魅力だと感じた。「うちの会社は経験の無い若い人であっても、基本的にスタッフに任せます。」「責任を持たせるんです。」そう語る。スタッフのモチベーションの高さは、任せたスタッフ自身の感性で仕事ができるところにあると感じた。自由とは必ず責任を伴う。アートユニオンの優れたスタッフは、高いモチベーションとポジティブな思考により育っている。そして、感性の若い複数のバイヤーにより仕入れられた商材は、徹底的に固定費が安く、立地条件のよい場所で売られる。新たな事業として、ロードサイドにコンテナ倉庫業なども始めた。
青木さんの躍進はこれからも続く。
(Shop:東京都渋谷区神宮前4-26-35）
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