国連人口基金が発表した2011年版「世界人口白書」によると、世界の総人口は明日10月31日に70億人に達するそうです。


これはあくまでも推計人口からの予想です。本当はもう到達しているのかもしれないし、まだなのかもしれませんが、いずれにしても、ずいぶんと増えたものです。


人類が発生してから1800年代始めの10億人に達するまで非常に長い年月がかかりました。

その倍の20億人になったのは、約120年後の1927年で20世紀に入ってからです。


その後、第2次大戦後に25億人に達した後、爆発的に人口は増え続けています。

最近では、1999年に60億人に達したばかりなのに、70億人になるまでわずか12年で10億人増加しています。


国連人口基金は、今世紀半ばには93億人になり、世紀末の2100年には100億人を超すと予測しています。地球はそれほどの人口増加に対応できるのだろうかと心配になってしまいます。

以前、このブログで“ 『成長の限界』という本をご存じですか! ”、“人類の営みがもたらし た環境破壊 ”を書いたことがあります。


『成長の限界』という本は、1972年にダイヤモンド社より発行された『成長の限界 ローマクラブ「人類の危機」レポート』のことです。

1972年という年は、ちょうどこの年の6月に国連として最初の地球環境会議である“国連人間環境会議”が開催された年でもあります。


約40年前のまだ総人口が40億人にも達していなかったときに出された本ですが、現在直面している人類の危機的状態をすでに予見していたのです。


このまま経済成長を続けたら、人口、食料、資源、汚染などで人類社会は、今後100年以内に制御不能な危機に陥る可能性がある」として、定量的な推計データに基づいて「成長の限界」を警告しています。


人類が今後大きな変革もなく、このまま”成長”を行っていくならば、2100年までに社会は必ず悲劇的な破局を迎える」という、衝撃的な内容でした。

また、20世紀に入ってから、自然科学の発達は驚異的な成果を収め、人類に幸福をもたらしました。

それと同時に進行したのが、驚異的な人口増加、特に第二次大戦後の人口爆発です。


科学文明の過度の発達による豊かさと急激な人口増加は、自然環境の破壊をも同時にもたらしました。ここ40年くらい前からは、さまざまな環境問題も指摘されるようになりました。


まざまな化学物質による自然破壊の汚染、地球温暖化、酸性雨、オゾン層の破壊、広がる砂漠化、熱帯林の消滅など、今や地球の生態系は崩壊の危機に直面しているといっても過言ではありません。


これらは、どれ一つとってみても、人類の生存を脅かすに足る十分深刻な問題です。そして、今後もまた未知なる脅威が発見されないとも限りません。

“国連人間環境会議”の開催された1972年頃から、さまざまな条約や議定書が発効され、1992年にはリオデジャネイロで地球サミット(環境と開発に関する国連会議)も開催されました。

そして、2012年6月には、再びリオデジャネイロで「国連地球サミット」が開催されます。


これまで国際会議でタブー視されているのが人口問題です。

1972年の国連人間環境会議(ストックホルム会議)では、人口増加の制御不能状態が議題とされたものの、1992年の国連環境開発会議では議題にもあがらず、話題にさえならなかったようです。

その理由として、宗教的な保守派による避妊や中絶への反対などもあるようです。

長くなったので、今日はここまでにします。

参考過去ブログ:
   『成長の限界』という本をご存じですか!
   人類の営みがもたらした環境破壊