今日から6月です。今年も全国安全週間の時期がやってきました。

“全国安全週間”の本週間は7月1日から7日までの1週間ですが、6月1日から6月30日まではその準備期間となります。


“全国安全週間”といってもピンとこない方もいらっしゃるかも知れません。

これは昭和3年から始まったもので、産業界における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ることを目的として、毎年この時期に実施されています。


厚生労働省は、さきごろ “平成23年度 全国安全週間スローガン”を次のように決定しました。


 「安全は 家族の願い 企業の礎 創ろう元気な日本!」

企業を支えるのは、そこで働く人々です。

職場の安全は企業の力の源泉であり、家族が安心して暮らすための大前提です。


3月に発生した未曾有の大震災を一日も早く克服するとともに、安全から元気な日本を創るメッセージを盛り込んだのが、今回のスローガンです。


それぞれの職場において、トップから最前線の現場に至るまで、全員で日頃の安全活動を点検し、その取り組みをさらに前進させていくことが、このスローガンの主旨でもあります。

厚生労働省は5月20日、2010年の死亡災害と重大災害の結果を発表しました。

これによると昨年は、労働災害で1,195人の尊い命が失われました。


2009年の労働災害による死亡者数は、前年比15.2%減の1075人で、2001年以降9年連続で過去最少を更新していたところでしたが、昨年は再び増加に転じました。

業種別で最も多かったのは、相変わらず建設業でした。

建設業の死亡者数は365人で、全体の約3割を占めています。

それでも建設業の死亡者数は、前年比1.6%減となっており、前年より減少するのは2006年以降4年連続です。


一方、3人以上の労働者が同時に被災する重大事故は、建設業が前年比16.0%増の87件と全8業種の中で最も多かったということです。

2010年は、8業種全体でも死亡災害、重大災害いずれも前年に比べ、増加しました。

まだまだ死亡災害、重大災害を減らす努力が必要であり、今後とも安全意識の高揚と安全活動の定着を図ることが大切になってきます。


そのためにも、安全衛生教育、リスクアセスメント、労働安全衛生マネジメントシステムの取り組み、災害事例の分析・周知等をこれまで以上に取り組んでいくことが重要になると思います。

過去ブログ: 建設業の死亡者数 20年で3分の1まで減少
        全国安全週間が始まりました