第9回”こんな時、どうしたら???”
「ちゃんと、座れない!」の対応編です。
”ちゃんと”って何?
”ちゃんと”ってどこまで?
”ちゃんと”したら何かいいことあるん?
”ちゃんと”するためには、様々な要因を取り除き対応し、できるようにする必要が
ありますよね。
今回はその、対応についてお伝えしていきます。
《対応》
・衝動性(視界に入った段階で衝動的に反応してしまう)
・多動性(動かずにはいられない)
・他に気になることがあり、座っていられない
→子ども本人は”ちゃんと、座るつもり”満々!でも、目の前に楽しそうな興味を引く
ような情報が入ったが故の、立ち歩きや反応・動きになります。
①まずは、刺激になるような物はなくす
②座席位置を工夫し、一番前にするなど、他児の動きなどが視界に入らないように
する
③前もって、「多分、今から見せるものを見ると~したくなると思うけど~してね
と動きを予測し、それを伝えて約束をしておくr
④タイマーで我慢をしている間の見通しを伝える
⑤”動かないと居られない”=「動きを保障する」という発想で
黒板まで動いてもらって、先生の代わりに書く、指さす。
座席に”ムービングクッション”(ギム二ク社)を敷き動いてもいいような条件で
座ることを考える。バランスボールに座るなども動きながら座っていられて良い
のですが、、、
・姿勢を保つということをするために必要な、体の機能の未熟さ
→(作業療法の領域になりますが)体幹が鍛えられていないために
座る際に使う腰の下あたりの骨(骨盤)をまっすぐ立てるということが難しい
・頭がぼーっと霧がかかっているみたいで、集中しきれない
→覚醒が弱いために、ぼーっとしている状態です
動きを入れて刺激をしながら取り組むことを考えます。
例)授業開始前の休み時間に、思い切り体を使って遊ぶ
座面に”ムービングクッション”(ギムニク社)を敷いて動きを入れることで刺激する
子どもが自然としている動きには机の脚に椅子の脚をのせてがったんがったんしている状態があります。
・椅子と机のサイズがあっていない
→①まずは椅子を調整
床に足をつけ、ひざが直角になるように座れるように、その直角に曲げたひじに
人差し指と中指を挟み、その指があたるくらいに椅子があたるよう高さを調節します
(動画のほうが分かりやすいですね。すいません。。。)
②その調整された椅子に座った状態で机にひじから先をつけたら、肘から先の腕が
机と直角になるように机の高さを調節します。
*①②をして足りない部分には小さな箱などで高さを調整します
・机の下にもぐっていることの方が、その場に安心感して存在できる
・見通しが持てずイメージができず、その場にいることが落ち着かない
・見通しが持てずイメージができないために、その場にいることに不安を覚える
→音の過敏さへの配慮。見通しを詳細に伝えるなど
*机の下にもぐっても課題遂行に支障のない場合には、その場所にて取り組むことを
保障してあげてもいい場合もあります。
・お尻から受ける感覚が気持悪い(居心地が悪い)
・机に乗り出してお尻が椅子から離れている
・机に乗り出してお尻が浮き足が椅子に正座をするようになっている
→①特に学校のいすですが、板ですので、子ども達の感覚によっては「痛い」かもしれません。低反発座布団・ムービングクッション・などを敷いて取り組めるように
しましょう。
*100均の座布団のように分厚くて、表面がナイロン製の物は、お尻が滑って
安定せずに逆効果になる場合があります
②机・椅子のサイズの確認をしましょう
・”姿勢を正しくする”ということが「何を・どのように・する」ことかわからない
→上記の訓練や、椅子と机のサイズ調整など全てを見た上で、体験の中で学んでいきましょう。「グー、ピタ、ピンッ」などのような小学校1年生で学校にて声掛けをされるようなときに使用されるポスター&声掛けも参考にできるかもしれません。
・机の端まで体が歪んでいる場合
→ノートや書く物の位置に合わせて体を歪ませていることが多いと思います。
書く物をおへその前・机の真ん中にもってくることを教えていきましょう。
机の真ん中にシールを貼って、目印をつけることもいいでしょう。
いかがでしたでしょうか?
子ども達が座りたくても、頑張って机やいすのサイズに合わせて姿勢をとってくれたり、お尻が痛くてモゾモゾ、動きがないと眠ってしまいそう・・・・等々
様々な理由があり、理由に合わせて対応が必要ということが分かっていただけたら
嬉しいです。
場合によっては、作業療法の先生との連携もできるといいですね。
お読みいただきありがとうございました。
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