BL妄想(ジョングク×ジミン)です
苦手な方は閲覧ご注意ください


「CAN’T STOP!!」第1話→こちらから

















Side JM







ジョングク、怒っちゃったかな…



しかも忙しそうだったから、先に帰ってきちゃった…



僕が意気消沈して宿舎に戻って来ると、パブリックスペースとなっているリビングエリアで、ジニヒョンとユンギヒョンがお酒を飲んでいるところだった。


「おージミナ!一緒に飲む?」


にこにこ笑うジニヒョンを見るとホッとした。僕は頷いて隣に座ると、ジニヒョンはお酒を注いでくれた。テーブルの上には様々なつまみが並んでいる。


「かんぱーい」


酒を入れたコップを合わせて、飲み干すと、練習した直後だからか途端に酔いがまわる感じがした。僕は仲良く話しているヒョン達に聞いた。


「ヒョン達はいつから飲んでいますか?」


ジニヒョンとユンギヒョンは顔を見合わせて首を傾げた。


「30分くらい?」


「それにしては瓶の中のお酒が少ないですね」


くくっと笑いながら指摘すると、ジニヒョンがばんばん僕の肩を叩く。


「さ、飲みますよー!」


「僕に敬語やめてください、気持ち悪い」


「ヒョンに気持ち悪いってなんだよ」


言葉とは裏腹に、にこにこ笑うジニヒョンが面白くて、笑いながら肩にもたれかかる。



あ…



ふわりと立つ香りはジニヒョンのだけど、がっしりした体の筋肉を頰に感じると、否応無しにジョングクを思い出してしまう。僕はさりげなく、頬ずりするみたいに頭を動かした。


「ははっ…ジミナもう酔ったのかー」


ジニヒョンはおおらかに笑って僕を優しく抱き寄せた。



ああ…手の感触も…全然違う…のに…



どうしよ、ジョングクが…恋しくなっちゃう…



まだ「禁欲」して2日目なんだ、と思い至ると僕は愕然とした。ジニヒョンの肩から離れると、杯の空いたヒョン達にお酒を注いだ。



飲んで…ちょっとの間、忘れなきゃ…















Side JK







な…



僕は目に飛び込んできた光景に息を飲んで思わず身を隠した。



ジミニヒョン…



ジミニヒョンがジニヒョンにもたれかかっている。ちら、と見えた顔はにこにこ笑っていて、ピンク色に上気している。



もしかして…



ジミニヒョン、僕とスるの我慢するとか言っておきながら…



廊下の陰に隠れて、ちらちらと3人の方を窺った。



ほんとは…僕に…飽きたのかな…



どくん、と胸が鳴って、僕は突然の自分の考えにすでに怯え始めていることを知った。



もともと、ジミニヒョンは、ジニヒョンとはすごく…仲良いし…








僕はジミニヒョンがジニヒョンと仲良くしていたいくつかのシーンを思い出してくらりとなった。妬ける、なんてもんじゃない。よりによって、僕とはそういうことしないって言ってる時に、あんなこと…



でも、ジミニヒョンは僕から見てもすごく甘えん坊だから…



ジニヒョンくらい包容力のある大人に惹かれるのかもしれない。



僕は否定できない想像に自分でたどり着いてしまって、「はあぁ」と重いため息をついた。