昨日は、定例の「卯波句会」。
といっても、私は第一回目に参加して以来の4カ月ぶり。
一回目に撃沈して以来です。
ライターなのに? ライターだから? ありきたりの俳句しか思い浮かばず、
電車の中で、ひたすら携帯メモに向かって俳句を書く日々・・・。
ひねりやら、発想の豊かさやら、情念やら…のかけらもなく。
それでも前回よりは、俳句らしくなってきたなと思い、
出かける前に娘に句を聞いてもらうと・・・。
「可もなく不可もなくって感じだね~」
またもや撃沈・・・。
「あ、でもいいんじゃない。この間は、俳句にもなってなかったから」
ここまでバッサリ言い捨てられる口調は誰似? やっぱり私似??
は~、とため息つきながら、卯波に向かう途中で、練り直す。
結局、この5句を投句。
こおろぎやならぬ果実の下で鳴き
星月夜記憶の糸を紡ぎ出し
摘みとってなお凛とする吾亦紅
秋茄子の煮浸し未だ母越えず
節電に線香花火のごとき街
やっぱり可もなく不可もなく~。俳句への道は険し・・・。
この17文字にズバッと自分の感情も世の無常も織り交ぜて詠みこめるなんて、やはり俳人ってすごい!
卯波の店主であった俳人・故鈴木真砂女さんの俳句なんて、本当にゾクッとするもの。
こんな句が詠めるようになるには、あと50年ぐらい修行が必要?
真砂女さんの句で大好きなのが、
「白桃に人刺すごとく刃を入れて」
蛍の句も唸ります。
「死のうかと囁かれし蛍の夜」
「恋を得て蛍は草に沈みけり」
「蛍火や女の道をふみはずし」
詠んだはしから空想の世界にいざなわれて、妄想が膨らみますよね~。
恋多きと称されますが、家庭ある男性との恋を最期まで貫いたのであって、やっぱり一途な恋です。
昨日は、卯波で、皆さんの俳句を聞きながら、真砂女さんを偲んで酒を飲むのも、お盆の良さだな~としみじみしました。
そして、すべての人の魂に手をあわせて。
さてさて、ちょっと落ち気味の人(私を含め)にエールを送る真砂女さんの句をご紹介。
「夏帯や運切りひらき切りひらき」
自分の人生を良くもするも悪くもするも自分次第ですもんね~。
切りひらき、切りひらき、生きましょう!
句会恒例の現卯波・店主の料理。
どれも本当にうまい!
先日の取材帰りに通ったアクアライン。
まどろんだ視界の向こうに広がる海。
ここで一句・・・と詠めるようになるのは、いつの日か・・・。
代わりに真砂女さんの句で。
「あるときは舟より高き卯波かな」
まだまだ私の苦界の日々は続きます~。