ここ数日、再会縁が続いています。
来日直後に知り合って、イタリアン・マンマの料理教室を開いてもらっていたアドリアーナ と10年ぶりに再会!
たどたどしかった日本語が、今や、顔を見ないで聞いていると、もうすっかり日本人。
べらべらと早口でまくしたてる様は、もう関西の商人みたい(笑)。
10年の間に、150人の生徒さんを抱え、永福と渋谷で料理教室を開き、イタリア文化を短大で教え、テレビにも出演、本も出版。
渋谷は、こんな素敵なスタジオです。
でも人懐っこさは変わらず、かわいさもそのまま。異国で次々と新たなことに挑戦し、成功させている彼女だけど、当時のことを振り返っても、いろいろちゃんと覚えてくれていて、人との出会いを大切にしているからこその彼女の今なのだと思います。
4月には1200食分のイタリアンの材料を持って、気仙沼、仙台の被災地で炊き出しもやってきたんです。
温かくて、思いやりにあふれる彼女です。
彼女の作る料理は、シチリア・マンマの料理。いわゆるお母さんから習った家庭料理です。
彼女自身、料理学校に行ったわけでも、料理関係の仕事場で働いていたわけでもありあません。
小さい頃から、お母さんのお手伝いをしながら、家庭に伝わる料理を身につけてきたんです。
そんな彼女の料理教室では、イタリアの食文化やイタリア人の家庭の食卓の様子まで伝わってきます。
スローフード発祥の地で、オーガニックへの関心も高いイタリアならではです。
最近は、イタリアの離乳食の講座もやり始めたとか。
メッシーナ風味のスパゲッティ。メッシーナ=かじぎの旨味が凝縮されたパスタです。
これは、おやつによく食べたというタイム味のライスピザ。
そう、生地の部分が、お米でできているんです。
フライパンでお米をつぶして、うすーくしていきます。
食べた感触はイタリアン焼きおにぎり。
こんな風に共通する食文化もあったり。
ドルチェもトッローネ(クリスマス時に食べるイタリアのお菓子)の余ったものを冷凍させておいて、それをくだいて入れます。
お砂糖が少なくても、トッローネの甘さが加わるので、ヘルシー。卵と生クリームだけで作る簡単なジェラード。
家庭で作れるものばかりだから、アドリアーナの料理は、至ってシンプル。
でもそこにマンマの愛情が加わって、特別な料理になるんだろうね~。
昨日は、友人のモハメッドが教えてくれるパン教室に行きました。
こちらも家庭で簡単に作れるパン。顔写真を撮り忘れましたが、イケメンでした(笑)。雰囲気はわかるかな?
29歳の二児の父。大恋愛の末、日本女性と結婚し、現在は、イタリアンレストランのパンシェフとして活躍中!
家庭では、保育所のような感じで、近所の子どもをあずかって、お世話をしたり、ご飯を食べさせたりもしているとか。
子育てパパの鏡のような人でした(笑)。
こちらが昨日作ったピスタチオとジャガイモのパンと朝のパン(手前)。どちらも薄力粉で作れます。
焼きたてを食べるのではなく、時間をおいてから食べるのがイタリアのパンなのだそうで、イタリア人は焼きたてを食べると、まだイーストが落ち着いていなくて、お腹を壊すといわれているのだそうです。
ちなみにこのパンで使ったのは、生イースト。イタリアではほとんど生イーストが主流だとか。
天然酵母のパンは?と質問すると、オーガニックの小麦を皮のまま1日に水につけて、皮の間に発酵する酵母で作るそうで、全粒粉と水だけでパンが出来上がるんだとか。まだまだ奥が深い。
来月のパン教室では、古くなっておいしくなくなったパンを使ったパンケーキと。
リサイクルやリユースも盛ん、物を大事にするイタリアの人たちの暮らしを垣間見て、流行りものにばかり飛びつく日本人に、ちょっと???を感じてしまいました。
お母さんから習った家庭料理をこんなにちゃんと作れる若い人って、今の日本にいるのかしら?
ちょっと自分の生活を反省しながら、久々の再会を楽しみました!
P.S. 昨日の教室でも5年前ぐらいに紹介してもらった元編集者、現在は整体師の方と再会。最初はわからなかったのですが、経歴を聞いて、ピン!と来ました。風貌も変わっていたのですが、なんだか不思議な再会縁をいろいろ感謝する今日この頃です。