先日、参加してきた寺田さんのトークライブ。面白かった~!


檀上には、大きく、「経済セミナー『どん底から学んだ生き方』」と書かれていたんだけど、


こんな面白い経済セミナーなら、子どもたちにも聞かせてあげたかったわ!


何が面白いって、寺田さんのお人柄そのままのぶっちゃけトーク。


本当は、酒飲みながら、話したいんだろうな~(笑)。



自分のどん底時代の話もすごかった。すごいギャンブラーだったんだって。


博打にお金をつぎ込んで、借金で首が回らなくなって、蔵人も番頭さんもみんな呆れて辞めてっちゃったそうな。


銀行もそっぽ向いちゃったそうな。


さらに、自分は、無謀な生活とストレスがたたって、十二指腸潰瘍で入院しちゃって、


崖っぷちに立たされた。そこでいろいろ考えたんだって。


人生って何だろう、何で生きているんだろう、300年以上続いた酒造りって何だろう・・・っていろいろ、よ。


それで気がついたんだそうな。


おいしいお酒造りには発酵が不可欠。その反対は、腐敗。自分は腐りきっている。身体も心も。


発酵していると腐らない、そんなお酒造りの原点に気づいたんだそうな。


ならば、命を吹き返すために、発酵に再度チャレンジしてみよう。


昔ながらの自然を活かした微生物を活かした酒造りをしてみようと思ったんだって。


これは、ちゃんとまとめて書いていますが、本当は、この話に行くまでに、あっちこっち寄り道(笑)。


でもそれが、とってもお人柄を表わしていて、よかったんです。正直な感じでね。


さて、本題の発酵のお話。これがすごかった。



微生物たちは、自分の持ち味を発揮して、力を出しつくして、次にバトンタッチしていく。


こうじ菌から、乳酸菌、酵母菌へと発酵の道が続いていくそうです。



微生物たちが生き生き、わくわく、自然と引き寄せ合って、どんどん響き合いながら、生命力あふれるお酒ができていく。


これが寺田さんの言う「発酵道」。自然に沿った道は、狂いがない。自然の正体は、慈しみと愛。


人間関係も発酵に例え、自分が謙虚になって、相手を受け入れて、相手の持ち味を生かして、一緒に響き合っていくと、どんどん良い方向につながって、いい人間関係が循環していくとか。


逆に、あいつより勝ってやる、のし上がってやる、勝ち負けばかりを意識していると、どんどん腐っていくそうです。


確かに、むしゃくしゃしたり、悪いことばかり続くと、腐ってるな~って言いますもんね。


こんな話を1時間ちょっと聞いてきました。


最後の方には、またまた寺田さんの暴露話で、「俺なんて、小学校の頃は、『しょんべんたれ』っていじめられてたしな」って。それから何度も『しょんべんたれが・・・』なんて言葉が出てきて、笑ってしまいました。


今の世の中で、経済セミナーと名のつくセミナーで、こんな言葉を聞くことってあるのかしら。


みんなもっともらいしこと話しているんだろうな~。


でもね、驚くほど、うまく回っているんですよ、寺田本家。こんな時代に、お酒が売れて、ありがたい~って言ってました。


日本酒が低迷する中で、寺田本家のお酒の売上は伸びているんです。


それでも最後まで、「成功している人は、そのままやっちゃってください。でももし、少しでも躓いていたり、うまくいかないな・・・と思ったら、ちょっと試してください」とあくまで謙虚。


この後、寺田本家のお酒が飲みたくなったことは言うまでもありません。


人の気持ちってこうやって動くのです。


無理したって仕方ない。


なんかとっても心が温かくなって、家路を急ぎました。


今度、酒蔵行ってみたいな~。