今朝も涼しい秋の1日。家事を終え、10時~の仕事モードに入る前の静寂なひと時が好きです。


さて、天候不順な日が続く中、昨日は天気予報が外れ、絶好の秋日和。


畑での作業がサクサク進む、気持ちのいい天気でした・・・が、



作業の中心は、畑の手入れ。キャベツとブロッコリーについた青虫と格闘という大変な作業で、ぐったり。



芽の部分、葉っぱのすみ、裏、くまなくチェックしていくと、驚くほどの青虫が・・・。



女性が畑仕事を躊躇する一番のネックがこの「虫」だと思います。



漫画や絵になるとかわいいのにね~。



畑に来ている小学校1年生の男の子は、「あ、はらぺこあおむしだ~」とエリック・カールの絵本の題名を叫んでいました。


そう、「はらぺこあおむし」は、かわいいんだけどね~。



kurodaが行く

たくさんの卵も、青虫もん十匹見つけました。


ショートカットにいつもスタイリッシュないでたちで登場するおしゃれな同年代の女性も、「軍手忘れちゃった~。もう素手でいいや~」といいながら、やけくそ気味に(笑)、手で青虫をつかんでは捨て・・・。畑にいると、本当にたくましくなります。


お隣の畑も、だんなさんが登場したのは、最初の頃だけ。仕事が忙しく、疲れ気味ということで、畑に来る回数はめっきり減りました。「うちの主人、虫が苦手なの・・・」と言っていました。これまた細くて、いつも黒の上下に身を包んでいる、素敵な奥様なのですが、「あおむしだっておいしいものが食べたいから仕方ないわよね~」といいながら、格闘しています。



kurodaが行く

春のブロッコリーはアブラムシが大量発生したので、わき芽を残して、小さなブロッコリーをたくさん育てましたが、今回は、どうでしょう?


体験農園の園主、馬場さんは、忌避剤として、杉菜やとうがらし、木酢を合わせたスプレーを吹きかけて、アブラムシ対策をしてくれています。


杉菜の油にコーティングされ、アブラムシが窒息して生きられなくなるのだとか。


畑の作業を終えて、帰ろうとする頃、また、モンシロチョウが飛んできて、キャベツ畑の上をひらひら。


「あ~、追いかけっこですね~」というと、「いやいや、よく見ていると、モンシロチョウはキャベツに止まっていないでしょ。卵や青虫がいないのを見て、ここでは育たないと思って、他に行っちゃうんですよ」と馬場さん。


なんだかそれを聞いたら、「私の生んだ卵がいない。青虫も・・・」と青くなっているモンシロチョウのお母さんのような気がして、ちょっと切なくなりました。


リーフレタスの芽がなかなか出てこないと思っていたら、どうやらコオロギが食べつくしていたようで・・・。


そのコオロギを狙って、カラスが来るそうですが、マルチの中に隠れたりで、コオロギも日々、カラスと格闘中のようです。


畑に行くと、いろいろな生き物がせめぎあって、弱肉強食の世界を繰り広げています。


そう思うと、人間ばかりが、エゴむき出しで、農薬や除草剤で、一気に生き物を殺してしまうのもどうなのかな~という気になっています。


家族が食べられる分だけ栽培しようと思えば、12玉ぐらいのキャベツの虫との闘いも、お互いが生きる上での殺生と思えるのですが・・・。


安く、大量の野菜を消費者が望み続けるうちは、無農薬農家が広がることはないような気がしています。


帰り際、虫との格闘を終えた、サラリーマンが「こりゃ、大変だ~」と言って帰って行きましたが、


この作業を日本人すべての食糧を確保するために、農家さんがやり続けることは、やはり難しいでしょう。


あるいは、キャベツ一玉500円として、無農薬で育てることを消費者が支えるか。


農家さんも変わる時期に来ているけれど、消費者こそが、もっと意識を変えるべき・・・だと思っています。


そのためにも、ちゃんとした体験農園で、作物づくりを知ることも大切かな・・・と思う今日この頃です。


市民農園でも農薬や化成肥料をガンガン撒く人がいると聞くと、がっかりというか、げんなりです。


「ナチュラルハーモニーやらでぃっしゅぼーやを取っているから大丈夫」なのではなく、その裏にある農家さんの苦労や野菜づくりが自然との対話だと知ると、もっともっと、自然を愛し、食べ物を大切に思える気持ちがわいてくるのでは・・・と考えてしまいます。


私にとって、畑は、禅問答のような時間です。


来週は、ほうれん草と小松菜を植えます。


11月~12月は、またまた野菜たっぷりの食卓が楽しめそうです。