今日は、午前中、時間があるので、書けるだけ、書いちゃうおう。
先日、少し空いた時間にちゃちゃっと読めそうな本を探して、買いました。
「フライ、ダディ、フライ」 金城一紀著
カラオケボックスで、自分の娘が、優秀な高校の、有名な高校生ボクサーに絡まれて、殴られたことから、
父親が奮起する話。
47歳。体にはかなりガタが来て、だぶついていて、ヨレヨレのお父さん。
そんな、毎日、平凡な生活を送っていただけのフツーのお父さんが、
娘の事件をきっかけに、有休を取り、ブルース・リーを目指し、
三流校の高校生たちに指導受けながら、変身していく物語です。
とってもシンプルで、まっすぐな本なので、すっと読めます。
そのシンプルさが気持ち良くて、おススメ。
「大切なものを守りたいんだろ?」
この言葉にぐっときます。
彼の指導をするのは、喧嘩の達人、三流高校の生徒、在日朝鮮人の朴君。
タメ口で、これでもかというほどのトレーニングを彼に指示するんだけど、読んでいるだけで、
筋肉痛を起こしそうな、激しい基礎訓練。でもこれをやれば、私も変われるかも!と思わず
挑戦してみたくなります。
そして、彼の生い立ちや環境から出た言葉の一つ、一つは心にズシリと響きます。
一言、一言、いい大人を相手に、直球で勝負してくる。
こんな関係は、小説の世界だから・・・と言われそうだけど、
単純にうらやましい。
お金ではなく、ひとつの目的のために、異世代がタッグを組む。
世代じゃないね~と思います。
真剣に生きようとする人からは、いくつだろうが、学べることはたくさんある。そう思います。
金城一紀は、やっぱりいいな~。
「対話編」「映画篇」もぜひ、おすすめです。
懐かしい感覚、私の昭和がよみがえってきます(笑)。
それと、最後に、「今度生まれ変わったら男になりたい?女になりたい?」と聞かれたら、
「父親になってみたい」。そう答えそうです。