昨日友人のライブがあった。熱帯夜にぴったりの熱いライブ。
ここ数年、試行錯誤を繰り返しながらも、
確実に自分たちの世界を築き上げてきているSady&Mady
なんで、彼らにこだわり続けているのか、
実は、自分でもよくわからない。
ただ、一ついえるのは、映像から音楽が、
音楽から言葉が、言葉から映像が浮かび上がってくるから。
彼らの曲を聴いていると、
イマジネーションの連鎖が沸き起こってくる・・・。
音力をめいっぱい聞かせてくれたバンドや、
金縛りにあってしまったぐらい凄いテクニックのバンドも出て、
純粋に感動もしたけど、
私がライブハウスに通っていた頃の
社会へのアンチテーゼとか、反体制なアナーキーなムードとは違うこの時代。
閉塞感があふれ、漠然とした恐怖感に満ちているこの時代を
静かな怒りで語りかけ、
ギターとドラムだけの分厚いサウンドで、その怒りを昇華してくれる。
一つのライブを見ると、一つの物語を見たようなそんな感覚にも捉われる。
私には、やっぱりSady&Madyがサイコー。
青田買いしたい人には超オススメ!
今が見時だと思う。
今後、一気にブレイクする感がある・・・。
それにしても、昨日のライブハウスは
一世を風靡したロッカーがやっている店だからなのか、来ている人たちが
かっこいいロッカーが大勢いたからか、みな年代が私より上の人が多かったからか、
いつのまにかタイムスリップし、20代の頃の記憶が甦る。
満ち足りた日常を変えたくて、ライブハウスに通いつめていた日々。
もう会わなくなってしまったけど、大好きで追いかけていたバンドのメンバー。
密閉された空間に淀む怒りとエネルギー。
そんな人や時間が走馬灯のように駆け抜けていった。
そうしたら、偶然にも今日、だんなの書棚から、野澤尚の「ラストソング」を
見つけ、一気読み。まさに無名のバンドが売れていき、友情、恋愛が
複雑に絡み合いながら、自分たちそれぞれの生き方を見つけていくという
青春小説。甘酸っぱい自分の記憶とかさなってしまった。
今、あの人たちはどうしているんだろう。
こんな熱帯夜は
人の記憶をいたずらに
甦らせてくれるもの。
ちょっとだけ彷徨い人のように
過去を懐かしんでしまった。