我が家は40代前半の夫婦二人暮らし。
子供はいない。
夫は大の子供好きで、動物好きでもある。
私は子供が欲しかったが、難しい現実があり、夫婦二人で
生きていく道を選んだ。
夫との日々は、変わらず毎日楽しい。
ある日、夫の友達が犬を飼うことになり(スピッツ)、大好きな夫はすぐに会いに行った。一緒に散歩したり、ジャレあって、すごく楽しそうで。後日私も遊びに行った時は、そのスピッツ君はだいぶ大きくなっていて、突進されたときには潰されてしまったが![]()
楽しかった。
それから我が家に、「犬を飼おうか
」という選択肢ができた。
夫は、飼いたい欲求100%なので、決断は私に委ねられている。
在宅勤務も増えたし、かまってあげる時間もある。
ワンコがいれば、今よりもっと楽しくなると思う。
でも、正直な不安。
旅行に行きにくくなるのではないか。
フンの始末はどうしたらいいのか。
家の中のどこにケージを置くのか。
家具が傷付いたり、汚れるのではないか。
お手入れは、どんな事をどんな頻度ですればいいのか。
病気になった時のこと・・・・。
考えれば細かいことも含めて不安ばかりが増えて、一歩が踏み出せない。
そのくせ、ペットショップを見にいくのは楽しかった。
外反母趾手術の退院から1週間たった今。
なんだか無性に、ワンコを見たくなり、いつもの「見るだけ」のつもりでお店へ。
白と茶色のシーズー犬が目に入り、思わず「この子かわいい・・・」と目が離せなくなった。
いつもは見るだけなのに、初めてお店の人に「触らせてください」と声をかけ、夫が抱っこし、私も毛並みを撫でる。
柔らかくて、ふわふわ。
コロコロと小さな体が、夫の腕の中で気持ちよさそうにしている。
とても愛おしくなって、いろいろお店の人に話を聞いていた。
「おとなしいし、穏やかだし、シーズーは毛も抜けないから飼いやすいですよ〜」と。
聞けば聞くほど、自分の中のハードルが低くなるように感じ、愛着も湧いてくる。
でも、命を預かること。
その場の勢いや、「かわいい!!」だけで、簡単に決めてはいけないと思った。
今買わなければ、他の誰かのところに行ってしまうかもしれない。でも、私にはちゃんと命を預かる覚悟を決めて、迷いなく受け入れる心の準備が、完全にはできていないのではないか・・・?
そう思って、その場では決断をしなかった。
店を離れる時、急にそのワンコが私たちをじっと見つめた後、店員さんの胸の中にプイッと顔を埋めた。
まるで、「もういいよ」と顔を背けられててしまったように。
「ワンちゃんって、すごく空気を読むんですよ。もうバイバイってわかってるんだと思う。」
そうお店に人に言われ、後ろ髪を引かれる思いで店を後にした。
帰宅後、ケージを置く場所や、シーズー犬の特徴を夢中で確認する。
夫は、「いろんな心配があるかもしれないけど、子供ができたと思えばいいんじゃないかな。」と。
確かに、そうかもしれない。
子供ができたら、おしめの始末や家の傷、汚れなんて構っていられない。それよりも元気いっぱいに育ってほしい。
もう、心は決まっていた![]()
明日は1日講習会があるので、その後に迎えに行くつもりだ。
それまでどうか、待っていて欲しい。
あなたを迎え入れる準備は整ったよ。
大切にする。
私たちのこれからの人生を一緒に歩んで欲しい。
どうか、明日あなたが私たちのところに来てくれる運命でありますように。
どうか。どうか。。。![]()