信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説) -3ページ目

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

間に合わん…来るっ!

 

チェ・ヨンは、その大きな身体の中にウンスを庇い、矢をはじき飛ばそうと腕を伸ばした!

 

 

 

トンッと黒き影が…掴んだ矢を手に軽やかに地面へと降り立った…

「駄目だよ…天下の大護軍ともあろう人が、気を抜いたりしたら…」

何処からともなく現れた怪しい人影。全身黒づくめのその身体は線も細く小柄で、恐らくはチェ・ヨンの肩ほどもないだろう。頭からすっぽりと風除けの被り物を目深に被り、その顔は全く窺い知ることは出来なかった…

 

「はっ!?おい!?お前は…」

 

チェ・ヨンが言い終わる前に、その声は畳み掛けた…

「ほら、あそこからもう1本飛んで来るよ」

高く澄み透明な声…男なのか女なのかも判断が出来ない。もしやまだ子供であるのか?だがこの気は…まさか内攻使いかっ!?何故俺を大護軍だと?

言われた先から飛んできた次の矢を、半歩下がって躱した後、弓を射った男目掛けて足首から引き抜いた小刀を、チェ・ヨンは矢のように投げた。

影としか見えないその者の手には、先程の矢が握り締められていた…

「誰だっ!お前は?この村の者とは思えん。何故俺を知っておる!!」

チェ・ヨンはウンスを背に護り、声を張った。

その人影は、ポンとチェ・ヨンに矢を放り投げ、笑ったように感じた。

「気をつけて。その矢にはね、即効性の毒が塗ってあるんだ…ちょっとでも刺さっていたら、危なかったんだよ。遠い遠い先の世から来た医仙様でも、解毒剤がないと治せないよ。ほら、射った奴が逃げちゃうけど…いいの、大護軍?」

「お前は、何者だ!?何故それを…」

何故だ。そのことは、俺と死んだキ・チョルしか知らぬはず。この者は何者だ…敵なのか?味方なのか…この気、明らかに常人ではない。イムジャに害なす者は、子供であろうと容赦はせんが…

騒ぎを聞きつけたテマン達が武器を手に現れ、身構えた。

「そいつに手を出すな!誰か弓を!」

 

 

 

image



チェ・ヨンは弓を受け取ると、逃げて行くもう一人の男に向かい、受け取った矢を放った。

意図的に狙った足…本当に毒が塗ってあるのかを、確かめるためだった。

足を引き摺り逃げていた男が、数歩進んだ先で急に立ち止まり、苦しげに首を押さえ込むと、そのまま顔面から倒れ動かなくなった…

倭寇にもこれ程強い毒があるとは…いや、今はそんなことより…目の前のこいつだ。

 

「答えよ!お前は誰だ?目的は?なぜ俺たちを知っているのだ?矢の毒の事も…だ。倭寇の手の者か?」

 

「違うよ。おいらは…どこの人でもないんだ…だけど二人の味方だよ。ずっと前から…ず~っと先迄ね。だからまだその時じゃないけど…助けに来たんだ。今回は少し危なかったからね」

 

「トクマンっ!」

 

おいら…こいつは男なのか?訳のわからぬ事を言う奴だ。どうするか…チェ・ヨンは長い腕を伸ばし、トクマンから長槍を受け取った。

 

「助けてもらったことは、礼を言わねばならんな…だがお前は我らしか知らぬことを知り、訳のわからぬ事を申す。信用せよと言う方が無理だ…お前、名は?」

 

「……おいら…名前なんてないんだ…好きに呼んでくれて良いよ。…化物でも妖魔とでも…」

 

その声音には、哀しみと淋しさが入り混じっていた。

 

「そう呼ばれておるのか?」

 

チェ・ヨンは、徐ろに長槍を真正面に繰り出した!相手が避けることは想定済みである。そのまま流れる様に身体を回転させながら、大きく長槍を払い、刃のない柄の方で目の端にいる男を突いた!

 

男は、チェ・ヨンの攻撃がわかっていたかの様に、軽々と回避して行く。まるで、背中に羽でも生えているのではないかと、錯覚してしまう程…重さを感じさせない軽やかな動きであった。

 

そんな2人の攻守を、迂達赤は信じられない思いで、その目に刻み込んでいた。

 

チェ・ヨンが、本気で攻撃を加えている事は、迂達赤であれば誰もがわかる…その大護軍の長槍を、鍛えた事などないであろう小さく線の細い人間が、最小限の動きのみで躱しているのだ。迂達赤が驚くのも無理はない。

 

「いつまで続けるの、大護軍?いくらでも相手はするけど、きっとおいらには触れられないよ…」

 

「そのようだな」

 

チェ・ヨンは、長槍をくるくると回し、トクマンへと投げ返した。

 

此奴、本当に何者なのだ。いくら内攻があったとて、俺の攻撃全てを躱す事は出来ぬはず。掠りもせんとは…。

 

月明かりの中、2人とも息ひとつ乱さず、長い影を砂浜に描いていた。

 

「チェ・ヨン、もうやめて!私達を助けてくれた子でしょ?」

 

と、ウンスは2人の間に入ろうと走ってきた。チェ・ヨンはその腕を掴み留まらせ、自分に向けられた不満そうな眸を、尖った双眸で窘めた。

 

「わかったわよ、もう…ん、うん。ねぇ、あなた幾つなの?男の子なのよね?さっきは助けてくれてありがとう。お腹空いてない?あっちでみんなと一緒にご飯食べましょ?迂達赤の皆が作ってくれたご飯は、本当に美味しいわよ」

 

ウンスは、チェ・ヨンと繋がれていない方の手を、大きく前に伸ばした。

 

その瞬間、黒づくめの小柄な身体中から溢れ出す悦びで、見えるはずのない顔が、嬉しそうに綻んだように皆が感じた。

 

「…医仙様、ありがとう!そんな事言ってもらったの、おいら生まれて初めてだよ…このまま一緒に行きたい。けど…だめなんだ。今日はもう行かないと。そっと二人を見守っているよ。それと…倭寇だけど、2人のおかげでしばらく高麗には来ないから安心して…良かったね。大護軍、医仙様…また必ず逢う事になるから、その時までおいらを忘れないでね」

 

「…良く分からないけど、また逢えるのよね?じゃあ、その時に恩返しさせて!またね、バイバイ!」

 

ウンスは、微笑みながらバイバイと手を振った。

 

ウンスの手に釣られて、振られた己の手を見つめ小さく頷くと踵を返し、謎の人物は飛ぶように走り出した。

 

「おいっ!待て!ひとつ聞きたい!お前は内攻を持っているのか?」

 

その声に即座に反応し、戸惑うように立ち止まった。

 

「ない、こう…?それは何?…おいらは何も持ってないんだ…何にもね。もう本当に行かなくちゃ」

 

「あっ!おいっ!くそっ…テマン!」

 

はいと返事をするよりも早く、テマンは男の後を追った。

 

 

*********

 

 

暫くして、申し訳なさそうに肩を落としながらテマンが一人…戻ってきた。

 

「すみません!大護軍…と、途中までは追いかけたんです!でも、いきなり煙のようにき、消えてしまって…」

 

やはりテマンの足でも無理であったか。そうであろうとは思ったが。奴はまた必ず逢うと言った…俺もそう思う。嫌…己の中にある感覚として感じておる。また逢うであろうと…

 

「すまなかったな。もう休め」

 

「はい!大護軍」

 

 

この数日、とても長かったように思う…イムジャも戻り、倭寇も叩いた。神の声を聞き、訳のわからん男にも逢った。奴は何者であったのだろうか…しかも、倭寇はしばらく来ないと言った…

 

チェ・ヨンは一人、物思いに耽っていた。

 

「チェ・ヨンなの?そこにいる?」

 

「えぇ、ここに」

 

ウンスは目一杯食事を摂った後、漁師の家を借り休んでいた。少し眠って疲れも取れたのか、その声には張りがあった。

 

「どうして外にいるの?あなたは休まないの?」

 

「はぁ…今そちらへ」

 

そろそろ丑時となる。月は分厚い雲に覆われ、今宵は自分の足先も見えないほどの暗闇だった。

 

簡素な戸を開け、閂を閉める。油火に揺らめくウンスが寝台に横たわり、おかえりなさいと衾をポンと叩いた。

 

そこに座れと言う事か…チェ・ヨンは鬼剣を壁に立て掛けると、寝台に腰掛けた。

 

「チェ・ヨン、まだ忙しいの?ここ数日…小さな私を守りながらだったから、ちゃんと眠ってないでしょ?少しは横になって?私、もう眠ってすっきりしたから、守るの交代するわよ!」

 

ウンスは起き上がって、チェ・ヨンに枕を譲った。

 

はぁ…こうなるとこの方は頑として引かない…耐えるしかないのだな…

 

「では、共に。その方が良く眠れる」

 

「えっ!?ほんと?うん、わかった!」

 

チェ・ヨンは靴も履いたまま、衾の上に横たわり、いつものようにウンスをその腕に抱いた。横になると、背中が余計痛んだが、眠らずにいるためには丁度良かった。

 

「チェ・ヨン…良かった。本当に心配したのよ…」

 

「すまぬな…俺の居らぬ間、小さき身体で走り回り…要らぬ気苦労をかけた。俺は意識のない間…」

 

と、チェ・ヨンはあの世らしき場所で、父親に逢い、そして神の声も聞いたことをウンスに語って聞かせた。

 

「えっ!じゃあ私が大きくなっても服を着てたのって、あなたが神様にお願いしてくれたからなの?あの時は必死で…そんなことまで気にしていられなかったわ!」

 

「神は俺達の味方であると言った。何かあれば願えば良いと…出来ることならいつでも力を貸してくれるそうだ」

 

ウンスはキラキラとした瞳で、チェ・ヨンを見つめていた。

 

「すごい!さすがチェ・ヨンね。神様まで味方にしちゃうなんて!見金如石…無欲だからなのよね、きっと。普通人って、お金が欲しい、あれが欲しい、綺麗になりたい…あの人に勝ちたい…欲なんていくらでもある物だもの」

 

「ふっ俺が無欲だと?馬鹿な…俺は欲だらけである。イムジャに限って…であるが」

 

ウンスが恥ずかしそうに、チェ・ヨンの胸に顔を埋めた。

 

「うん。私もよ…今はだめって…わかってる。本当にわかってるの。でも…キスくらいしても良い?…ずっと小さかったから…あなたを抱き締めたいし」

 

「はっ…自制しておったのに…」

 

チェ・ヨンの逞しい身体が、ウンスに覆いかぶさる。いつまでもこのままでいて欲しいと願う、心地よさだった…

 

「1度だけで良いから…」

 

チェ・ヨンは、ウンスが言い終わる前に唇を合わせた。お互いの舌が絡みつき、すくい上げるように巻き取られ、吸い上げられる…

 

…その先を求めチェ・ヨンは、口付けを深くしていく。だめだ…頭ではわかってはいるのだが、ウンスから零れ落ちる甘い吐息に、迫り来る欲情と理性とが入り混じった。

 

たった一度だけの長すぎる口付け…少し汗ばむウンスの身体の上から、チェ・ヨンが己に打ち勝ち逃れた時には、かなりの時が過ぎていた…

 

「んっはぁ…チェ・ヨン…ありがとう…もう休んで?私じゃ頼りないかな?…そうだ!今度はガリバーみたいに、私が大きくなれば良いんじゃない?そうしたら、あなたのことも、この国のことも守れるもの!あれ?…ガリバーは小人の国へ行ったんだっけ?えっと…」

 

風もないのに、油火が笑ったように揺らめいた…

 

チェ・ヨンがハッと気付いた瞬間っ!?

 

「いかん!イムジャっ!」

 

「えっ?何が?きゃあーー!」

 

 

 

 

 

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○

 

 

 

皆様、こんばんはいえーいピース

ウンスが小さくなるという…

素っ頓狂なお話に

お付き合い下さりありがとうございました┏○))

楽しんで頂けたかな?

2年ぶりに書いたので、心配です(´Д`)ハァ…

 

終わり方は、微妙…(´▽`*)アハハ

笑い事じゃない?滝汗

ですよね…申し訳ない┏○))

七夕のお話…

初めは10話以内に終わる予定で(^_^;)

何故かこんなに長くなっちゃいました…

 

もう落としどころがなくってね滝汗

許してちょんまげ~ごめん

しかもラストめっちゃ長くなっちまって…

重ね重ね申し訳ないペコッ

 

画像に関しちゃ、バッチグーでしょ(ふるっ!)?

やっぱヨンはカッコイイほんと

 

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

 

今回出てきた謎の人物

本編に登場予定です。

(まだそこまで書いてないんだけど、必ず)

これから、どうぞ可愛がってやっておくんなせいペコッ

 

 

そして今日!(すでに昨日か…)

不健康診断(´;ω;`)

結果発表~~~ポーンポーンポーン

 

もうね…やばかとですゲッソリ

γ-GTP

はるは酒を止めますよ!!

これからは花金にしか呑みません(呑むんかい怒

その位マジでやばかったです笑い泣き

本気と書いてマジ( ー`дー´)キリッ

そして1ヶ月の禁酒後爆弾

ちゃんと再検も受けに行きますぜ(´;ω;`)

このまま病院行ったらあせ

そんな使えない肝臓ガーン

切っちまいなと言われそうで( ̄▽ ̄;)

禁酒…頑張りますペコッ

 

では、またまた深夜に失礼いたしました┏○))

コメ返&メッセのお返事遅くなってすみませんなみだ

明日から頑張りますヨン反省

 

今宵もこっそり…板の間からファイティンドキドキ

 

はる

 

にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村

 

今から読まれる方は、気付かないと思いますが、大事な台詞が抜けている事を発見し( ̄ー ̄;)ゞ足しておきました。そこが言いたかったのに(笑)

反則技使っちゃった

すみませぬ…┌○

 

昼飯中のはるでした