ガンダムはファーストしかすべては知らない。

続編のZ、ZZは部分的にしか知らないが。

 

登場人物でいちばん強いのは誰か?

 

これは設問からして間違っている。

 

 

強さってなに?

単に戦って敵を倒せば強いの?

ま、その問いを後回しにすれば。

 

ならばジュドーだろ。ZZ。この三作でいちばん新型だから……

が、理由ではないよ。

ハイメガキャノン有しているから。

 

それ、無差別殺戮兵器じゃん。核爆弾と同じだよ。

 

 

ここで現実の話をするが。

みんな、核兵器のことを誤解している。

 

 

●核兵器をなぜ廃止しなければいけないか?

 

放射能汚染があるから?

間違い。

原子爆弾と違い水素爆弾はほとんど放射能汚染を残さない。

 

破壊力が強いから?

まあ部分正解。しかし、通常兵器で核に並ぶ威力の弾頭もあるのだ。

 

ならばかなり乱暴な正解は、安いからだ。簡単に作れるからだ。

歩兵が何万人も前線へ赴いて、銃で戦うなんかよりはるかに安い。銃より簡単に作れるし。

 

 

だからこそ問題は、核兵器が、

単なる破壊力が大きな爆弾

と、変わらなくなった時で……

 

 

強さを追い求めるもの。

力を欲するもの。

その行き先が、破壊と破滅しかない。

 

 

だからって核シェルターなんて作ろう、などと考えないでね。

それって無駄な愚行だし、責任逃れだよ。そもそも逃げ切れないと思うよ、核戦争起こったらシェルターなんかでは。

 

単純計算しようね。一人逃げ込めるシェルター作るのに、いくらかかる?

百万円単位では無理だよね。少しもぐれる地下室がやっとだし、食料も不足、トイレとかどう考えても作れないでしょ。

千万円単位なら、なんとかやっと。でも考えてね。それだけのお金、どこにあるの? ×一億(ざっと日本の人口)してみてね。この金額。

もしあったら国債帳消しにしてお釣り来るよ。お釣りでみんな裕福に暮らせるよ。金持ち喧嘩せずじゃない?

 

 

実際に核シェルターが完備されたとしても……全面的な核戦争となると、直撃受けたら助からないな。一部の人間が助かったとして、滅んだ地球に取り残されて、そこからどう生きようというの? 地球は人間だけのものではないのに、動物も植物もめちゃくちゃになっているはずだよ。

 

 

 

お堅い話題はここまでにして、ガンダムに戻ります。

 

Z、恋の物語。ZZ、家族愛の物語。対して……アムロ、なんて孤独な少年。だからこそバケモノなのだよ。敵に回してはいちばん危険、致命的な死神、それがアムロ。

 

 

カミーユは嫉妬しちゃう完璧なヒーロー。美少年だし空手できるし。ガンダムに乗る前からほかの乗り物操縦していたから、初陣でいきなりクワトロと並ぶ戦いができた。

 

ジュドーは浮浪児たちの保護者。兄か父親みたいな存在。だからこそ戦えるのだけれど。ニュータイプとして、いちばん強いとされるけれど。

 

やはり怖いのはアムロ……かれ、守るものを持たない。

「相手がザクなら人間じゃないんだ!」

との名文句からして明らか。殺人鬼といっていい。

 

そりゃアムロ強いはずだよ、初陣から確実に、敵機のコクピット、精密狙撃してるもの。いくらガンダムが強いといっても、ザクを一撃で倒せるのはアムロだけ。よくシャア生き延びたな……

 

アムロが殺人を意識したのは、ララァと戦った時だけ。アムロと対等に交際できる女性はララァしかいなかったし、不幸な生い立ちのララァも自分の保護者として強いアムロを求めていた。そして、シャアと先に知り合ってしまったことを悔やんでいた。

 

シャアのほうも、ララァが自分より上、と認めていたから、部下なのにララァの指示には従った。だからこそアムロとのフェンシングで助かったし、年下のはずのララァを自分の母のように慕っていた。

 

 

ゆえに、ララァが散ったあとの二人は復讐鬼。もはや、お互い以外の敵味方が見えていない。(って、逆上もいいところ。二人とも戦場にララァ巻き込んでしまった自覚を持てないほどのガキだったのだな……)

あの最後の決戦は、戦略的にはこの二人、いずれもほとんど互いの軍に貢献していない。単に恋人の復讐を果たす、それだけでとことん戦っている。

 

 

 

ほんとうの意味で……

シャア、クワトロは超渋いな。

弱くても自分の目的を達成する

 

1stガンダムは、連邦が勝利し、ジオンが敗北した、とされるけれど。

 

戦後連邦からアムロは冷遇されていた。勝利にいちばん貢献したはずなのに。

 

対してシャアはザビ家の一族をすべて暗殺することに成功していた。自分の軍が負けたとしても関係ないこと。目的を達成できたのはシャア。

 

Zでも。クワトロ……シャアより弱くなっている。復讐が終わってから生きる目的を失い、虚脱状態、それがクワトロ。

 

それでも戦い抜いちゃうのがクワトロのすごいところ。単に戦って勝つ、それはできなくても、やはり自分の目的は達成する。戦いとは力とか強さとか勝敗とか無関係。

シロッコとハマーン戦、これっていくら強くても勝てないもの。でも負けない戦いをすることができた。

 

 

それが逆襲のシャアとなると……

あの……なにか間違えましたね。

なんでアムロと戦ったの。お互いに必要ないのに……

 

小惑星落としが成功、と確定した時点で、戦う意味なかったじゃん。

ラストシーンめちゃくちゃ。

いくらモビルスーツが隕石落下を阻止に、張り付いてブーストしてがんばっても、無意味な愚行なのに。

(そのはず、だったのに)

ラストシーンは戦死したニュータイプたちの能力で、隕石落下は免れた……なんてご都合主義エンディング。

 

このオカルト場面さえなければ、アムロに倒されたとしても、隕石落下は成功していたから、けっきょくシャアの勝ちだった。

 

 

だから単に戦って敵を倒すのが強さでもなければ勝利でもない

 

アムロだって、シャアにクェス取られているよね。「アムロ、あんたせこいよ!」って……いくら敵となったとはいえ、一時は仲間であり恩人だったシャアに殴り掛かるようなガキでは仕方ないな。

 

たしかにさ、性能的には劣るνガンダムで、ほとんど消耗せずサザビーを倒してしまうほど、戦うのは強いけれどさ。