当初わたしは小説を作ろうとは考えず、パソコンゲーム案を練っていました。
そのころの現代編の構想としては、1994年に結成され世紀末の混沌とした世を六年間駆け抜け、ノストラダムスの大予言『恐怖の大王』と戦い世界の破滅を救い、1999年に解散した少年少女の魔法使いたちの活躍するRPGでした。かなりパラノイア入っています。
メンバーは主に中一の十二歳から始まり、高三の十八歳で終わるのが設定としてありました。当時のメンバーのパーティー名はそのものずばり、『ウィザード』。いまにして思えば完全な厨弐病ですね……。
それらは形を変えて、『ジェイルバード』として残っています。ただし当初重大なプロットだった超能力みたいな御都合主義魔法は無くしてしまいましたが。
おまけに学生時代真面目だったせいか、『ウィザード』には『ジェイルバード』のような馬鹿はいません。堅苦しい優等生の群れでしたね。当時学歴コンプレックスが激しく、自分を卑下して馬鹿扱いするのが嫌だったのです。
誰だって知らないことは知らないし、理解できないことは理解できない……こんな当たり前のことを書き記すことができませんでした。これこそ馬鹿ですね。
ですから『ウィザード』では、四大最強キャラとして「最高知性の魔術師」「最強体力の魔戦士」「武道派一の知識家」「知性派一の武術家」なんてうざいキャラ設定がありました。在り得もしない全知全能キャラ造形でしたね。
舞台としては、当時の中世西洋風ファンタジーの現代世界版です。史実をなぞっていて、敵役としては、当時のあの某カルト宗教テロリストなんかが登場していたのですよ。世界規模で活躍して、魔法を使って現実の災害被災者を助けたり、戦乱被害者を脱出させたり。
最後にはラスボス、すべての生き物の生命力を吸収しながら膨れ上がり強くなり続けるデーモンを、パーティー全員が時間遡行魔法すら何十回も繰り返し駆使しながら一瞬の一ラウンドの内に一気に集中攻撃して倒し、なんとか世界の破滅を救う、なんてエンディングを考えていました。
オチとしては、真っ先に単身デーモンに立ち向かって圧倒され倒されそうになる魔法使いヒロインを、主人公が時間遡行して助け、まだ戦闘は続いているのに未来から来たから「終わったよ」と語ってハッピーエンドを迎える計画でした。〆
ファンタジー編で最初に浮かび上がったキャラクター像は、消えました。名は、エリム。それは殺戮、エリミネーターの略であり、設定としてはソード・ケインと近いと言えます。ケインの使う剣がエグゼキューター(処刑刀)というのも、そのあたりの過去を引きずっているのです。
当初のエリムは能力的には、スーパーキャラクターでした。言ってしまえば、刺客ケイン、斥候ダグア、薬草師ミゼリコルド、狙撃兵ロッドのすべての技能・長所を兼ね備えたキャラクターです。つまりエリムは非力で重い鎧は装備できませんが、剣術は堪能。射撃、投擲も得意。隠密行動、諜報活動に優れる。罠と毒薬物のエキスパート。
性格的には、エリムはダグアに近い人物です。殺戮、の名で恐れられ、桁外れた能力を持ちながら、戦乱の世に背を向け気ままに生きる……しかし運命は戦いに巻きこまれていく。初めて作成しようとしたRPG物語です。それは遂に完成しませんでした。
対抗するキャラクターとして次に、ファルシオンが生まれました。名は決定できず、いろいろあったのですが。影を担うエリムと違い、シオンは日の光の下で堂々と戦う人物として、設定されました。当時はファルシオンも、スーパーキャラクターでした。力、技とも最高級の騎士であると同時に、強靱な精神力を持つ彼は、強力な魔術師(どちらかというと、サイキッカー)だったのです。そして、戦略戦術にも精通。つまり、騎士シオンと魔術師カルトロップ、そして参謀レイピアが一緒だったのです。
背景世界も現在のものと違います。要するに、他の小説やゲームの世界をパクったものだったのです。参考にしていたのは、指輪物語に始まった中世西洋風ファンタジー。つまり、モンスターと魔法の息づいた世界です。味方の勢力としては人間の他に、エルフ、ドワーフ、ハーフリング。敵役は、ゴブリンやオーガー。
エリムと、敵の女ダークエルフとの淡い恋物語……なんてものも、初期のプロットにはあったのです。完全になにかの盗作ですよね。それは作り直して、ダグアと女騎士スティレットの関係として残っています。
奴隷鉱山は、同時に地底要塞となっています。なんでそんなことになったかというと、実は昔の設定では、鉱山はドワーフの王国だったからなのです。女領主フレイが酒豪なのも、もともと大酒呑みのドワーフがいたことの名残です。
結局、モンスターと魔法はほとんど廃止することにより、現在の形に落ち着いたのですが。
そのころの現代編の構想としては、1994年に結成され世紀末の混沌とした世を六年間駆け抜け、ノストラダムスの大予言『恐怖の大王』と戦い世界の破滅を救い、1999年に解散した少年少女の魔法使いたちの活躍するRPGでした。かなりパラノイア入っています。
メンバーは主に中一の十二歳から始まり、高三の十八歳で終わるのが設定としてありました。当時のメンバーのパーティー名はそのものずばり、『ウィザード』。いまにして思えば完全な厨弐病ですね……。
それらは形を変えて、『ジェイルバード』として残っています。ただし当初重大なプロットだった超能力みたいな御都合主義魔法は無くしてしまいましたが。
おまけに学生時代真面目だったせいか、『ウィザード』には『ジェイルバード』のような馬鹿はいません。堅苦しい優等生の群れでしたね。当時学歴コンプレックスが激しく、自分を卑下して馬鹿扱いするのが嫌だったのです。
誰だって知らないことは知らないし、理解できないことは理解できない……こんな当たり前のことを書き記すことができませんでした。これこそ馬鹿ですね。
ですから『ウィザード』では、四大最強キャラとして「最高知性の魔術師」「最強体力の魔戦士」「武道派一の知識家」「知性派一の武術家」なんてうざいキャラ設定がありました。在り得もしない全知全能キャラ造形でしたね。
舞台としては、当時の中世西洋風ファンタジーの現代世界版です。史実をなぞっていて、敵役としては、当時のあの某カルト宗教テロリストなんかが登場していたのですよ。世界規模で活躍して、魔法を使って現実の災害被災者を助けたり、戦乱被害者を脱出させたり。
最後にはラスボス、すべての生き物の生命力を吸収しながら膨れ上がり強くなり続けるデーモンを、パーティー全員が時間遡行魔法すら何十回も繰り返し駆使しながら一瞬の一ラウンドの内に一気に集中攻撃して倒し、なんとか世界の破滅を救う、なんてエンディングを考えていました。
オチとしては、真っ先に単身デーモンに立ち向かって圧倒され倒されそうになる魔法使いヒロインを、主人公が時間遡行して助け、まだ戦闘は続いているのに未来から来たから「終わったよ」と語ってハッピーエンドを迎える計画でした。〆
ファンタジー編で最初に浮かび上がったキャラクター像は、消えました。名は、エリム。それは殺戮、エリミネーターの略であり、設定としてはソード・ケインと近いと言えます。ケインの使う剣がエグゼキューター(処刑刀)というのも、そのあたりの過去を引きずっているのです。
当初のエリムは能力的には、スーパーキャラクターでした。言ってしまえば、刺客ケイン、斥候ダグア、薬草師ミゼリコルド、狙撃兵ロッドのすべての技能・長所を兼ね備えたキャラクターです。つまりエリムは非力で重い鎧は装備できませんが、剣術は堪能。射撃、投擲も得意。隠密行動、諜報活動に優れる。罠と毒薬物のエキスパート。
性格的には、エリムはダグアに近い人物です。殺戮、の名で恐れられ、桁外れた能力を持ちながら、戦乱の世に背を向け気ままに生きる……しかし運命は戦いに巻きこまれていく。初めて作成しようとしたRPG物語です。それは遂に完成しませんでした。
対抗するキャラクターとして次に、ファルシオンが生まれました。名は決定できず、いろいろあったのですが。影を担うエリムと違い、シオンは日の光の下で堂々と戦う人物として、設定されました。当時はファルシオンも、スーパーキャラクターでした。力、技とも最高級の騎士であると同時に、強靱な精神力を持つ彼は、強力な魔術師(どちらかというと、サイキッカー)だったのです。そして、戦略戦術にも精通。つまり、騎士シオンと魔術師カルトロップ、そして参謀レイピアが一緒だったのです。
背景世界も現在のものと違います。要するに、他の小説やゲームの世界をパクったものだったのです。参考にしていたのは、指輪物語に始まった中世西洋風ファンタジー。つまり、モンスターと魔法の息づいた世界です。味方の勢力としては人間の他に、エルフ、ドワーフ、ハーフリング。敵役は、ゴブリンやオーガー。
エリムと、敵の女ダークエルフとの淡い恋物語……なんてものも、初期のプロットにはあったのです。完全になにかの盗作ですよね。それは作り直して、ダグアと女騎士スティレットの関係として残っています。
奴隷鉱山は、同時に地底要塞となっています。なんでそんなことになったかというと、実は昔の設定では、鉱山はドワーフの王国だったからなのです。女領主フレイが酒豪なのも、もともと大酒呑みのドワーフがいたことの名残です。
結局、モンスターと魔法はほとんど廃止することにより、現在の形に落ち着いたのですが。