ぽた
ぽた
ぽた
雨上がりの昼下がり。
そんな穏やかな、ごくありふれた風景の中で貴方は、窓の外を見つめていました。
「いったい、何を見ているの?」
私は貴方の唇が、私の問いかけに答えるために動くのを、じっと見つめていました。
「屋根に溜まった雨水の、雫が落ちる音を、聞いているんだよ。」
貴方の声はまるで大気に溶けるように、しかし確実に空気を震わせ、その意味を私の耳から脳へと響かせました。
「でも、貴方の目には、色々なものが映るはずだわ。」
たとえば、私。
頭の中を駆け抜けた電気信号は、音もなく消えました。
「僕にとって、いま目に映るどんな事象よりも、この耳から聞こえる音色のほうが、はるかに重要なんだ。
ただ、それだけのことさ。」
そう言葉を発しながらも、貴方の視線は、窓の外を見つめたままなのでした。
ぽた
ぽた
ぽた
ぽた
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