[東京ヤクルト5-1阪神(20回戦、神宮、ヤクルト6勝12敗2分)]

 

この試合は、低迷する今季のヤクルトにおいて、こういう試合もできるんだ!という驚きを伴った試合だった。

 

2度の代打策(中村、川端)成功もそうだけど、私にはそれ以上に「ブキャナンの粘りのピッチング」が今日の勝利を呼び込んだように思えた。阪神の4番・マルテに仕事をさせず、好調な阪神打線を分断できたのも大きかったか。

やっぱり先発が5回までしか持たないのと、6回まで投げてくれるのとでは、あとのやりくりがだいぶ違うよね。

そして内容的にも球数的にも打順的にも、今日のブキャナンは6回で降板が妥当だったと思う。

今日もヤクルトは結局5投手をつぎ込んでるんだけど、2・3番手は坂本・平井とここまでそれほど多くは投げてない投手で賄い、悲壮感の漂わない範囲の継投で何とかなった。

このチームの場合、来季に向けて先発陣の底上げが目下の急務だと思うので、残り試合もそこに注目していきたいと思う。

 

ただ、中村は本来代打などではなく、正捕手として先発するべき選手。

確かに昨日の試合では精彩を欠くプレーが(特に守備で)目立ったので、気分転換のための休みということもあったのかもしれない。

捕手陣を競争させる狙いや、多分に懲罰的な意味合いもあっただろうけど。

 

勝負の世界では、「自分たちにとってさほど重要でなくて、相手にとって重要な試合」に勝つと自分に運が向いてくるという(これを「米長邦雄哲学」という。)。

その意味で、CSに向けて阪神にとって極めて重要だったこの試合を取ったヤクルトに、何か運が向いてくることを期待している。