ほんの小さな頃から、

まるで大人みたいな意識が蘇ることがあった。


生まれてくる前の大人だった時の感覚…


赤ん坊の頃の👶物心ついていない、

記憶の残らない日々の、

時々ハッと我に帰っていた時の記憶。



「私は、今なにをしているの!!?」

「今どこにいるの?」

「いま、わたしは人間の子供なの!?」


赤ちゃん用カゴに入れられて、

知り合いの家のダイニングテーブルの上に

置かれて、眠っていた私。



私をみて、声をかける大人達。


「どちたの〜おっきちまちたか〜」

「ミルク🍼飲みまちゅか〜ぁ🤗」


もちろん赤ちゃん言葉であやしてくれるw


「……👶……………」

「ミルクって何ですか?👶」


「あらあ〜🤭

いま、ミルク作ってあげまちゅからね〜」


「………👶」


「…ここの人達、言葉が…通じないの!?👶」


私は何かを必死で話す。

しかし、赤ん坊言葉、喃語しか出てこない…


どうしよう…会話が出来ない…

今どこにいるのかも分からない…

どうやら歩けないみたい…

歩くどころか、自力で起き上がる事すら…

このままいたら

ミルクとやらを飲まなくてはならないのか…?




『大丈夫!いま、あなたは地球にいますよ!』

『そう!あなたはいま、

地球人の子供になっています!』



ばっと、目の前に

真っ赤に、真っ青に、

2色にその全身を点滅させて、

発光しているかのような、ふしぎな宇宙人が、

目の前にあらわれた…



『大丈夫ですか?

今はまだ地球人とは会話は難しいですね…

でも大丈夫!じき会話も出来ますし、

動けます。

でもそうなるまであなたには少し長く感じると思うけど…』



その、ヒューマノイド型の、

透明なように見えるボディの内側から、

赤と青を代わる代わる変化させてみせる

神秘的な容貌の宇宙人が

優しく私に語りかけた。



「私、ここから出たい。

私をここから出せる?

お願い、出して欲しい。」



『それはいけません。

私達にはそれは出来ない……

その権限はありません。』


「えっ、どうして…」


『あなたがここを選んできたのです。

地球を、地球人を。

だからあなたはここにいなくてはならない』


『ここは日本という所。平和な所ですから、

どうか安心して。』


そうなの?わたし、ここを選んだっけ?

ああ…!

そうだ!

確かに私が選んだはず…!

でも、どうして?

頭がぼうっとして、

色んなことが思い出せないの…



『それでいいんです。

わたしの事は忘れてしまうでしょう。

でも、人間をやるということは、

そういうことです。



でも大丈夫。

どんな時でも、あなたを愛しています。

あなたを見守っていますから…』



まだここにいる?

あなたにしばらくここに居てほしい。

まだ帰らないで…



『分かりました…ではまだ居てあげましょう』



なんだか寂しい…

でもとびきりあたたかい…


優しい宇宙人。


ずっとわたしの側に居てくれない?


『もう、行かなくてはならない…

大丈夫。ずっと見守ってる。』


そうなんだ。

寂しいけど…そうだね。



私は人間をやるんだ。