先日、台所で
左足の裏に画鋲が刺さった時の激痛が走り
やり場のない怒りを噛みしめて
血を見る覚悟を持って
足の裏を確認したら

固くなった白米が
肉にめりこんでいた。

自分の存在の小ささ

未熟さ

儚さ

愚かさ

憎らしさ

愛らしさ

色々踏まえて



「コメかよ(怒)!!」
と 叫んだ。



月曜日の会議中
キャンペーンでiPodをプレゼントする
という話があり、 ぼんやりと妄想した



「おじいちゃん、元気で頑張って。」






短いメモと共に渡された
高校生になる孫から送られたプレゼント。

もともと身体が強いわけではなく、
68を迎えた今年、自宅で普通に生活するには限界がきた。

家族はおじいちゃんに多くを語らなかったが
この年齢で家を出て入院生活になることは多くを意味しない。

おじいちゃんは残された時間を
どのように過ごしたいか
家族にわがままを言うことはなかった。

バッグ1つに入る着替えと
だいぶ前から読み進めていない本
そして孫からもらったiPodを持って
恐らくもう戻らないであろう
我が家の玄関に立った。



「ちょっとお父さん
   これ病院じゃ使えないよ。
        邪魔になっちゃうよ?」



病院まで付き添ってくれる娘は
自分の息子が贈ったiPodが
どうして病院じゃ使えないのかを
知っているようだったが

おじいちゃんにとっては
大好きな孫からの初めての贈り物

返事をせずにカバンのポケットに入れた。


パソコンもなければ
曲も入っていない

空っぽのiPodだけど

おじいちゃんにとっては
孫との間にある「何か」が
詰まっているんだと思いたい

そんな気持ちの表れだったのかもしれない。




でも、すいませんおじいさん。

そのiPod、弊社のキャンペーンで
お孫様に無料でお贈りしたものです。



恐らくお孫様は
既に高性能なiPodをお持ちで
弊社からの二個目を
わざわざネットで売ってお金にするのも難なので
おじいさんにあげたかと思われます。

入院見舞いとして。



故にそのiPodは空っぽです。




だからね、バカな学生にiPodとか
プレゼントする必要ないよ。


そんなことをぼんやり考えていたら
殿下がホワイトボードに

1:任天堂DS
2:iPod

と書き始めていた。