カンボジア(2017.9.28~10.3)

 

  海外旅行を続ける中で、ふと思ったことがありました。
「好きなことと好きなことを掛けたら、最高に楽しいんじゃない?」と。
当時看護師2年目で、先輩の目が少し離れた時期でした。それでも自立して看護業務を行うことに、命を扱う仕事にプレッシャーを感じていた時期でした。正直病院が苦痛な時期でもありました。でも、看護師という仕事は自分がなりたくて就いた職業なので、どうしても嫌いにはなりたくなかったし、むしろ好きでした。だから、「好きな仕事」と「好きな海外」を日常にしたかったんです。ただ、それをいきなりするにはハードルが高いと思ったので、”医療ボランティア”を選択しました。

 

 私が選択したのは”カンボジア”で、派遣されたのは首都プノンペンから車で30分程の小さな村でした。舗装されていない道路の脇には、牛や野犬が当たり前の様に歩いていて、明らかに定員オーバーのトラックが何台も通り過ぎていきました。

 

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病院に到着。普通に牛が放し飼い

 

 施設に到着すると、日本人スタッフからカンボジアの現状や施設での説明を受けます。これまで日本の医療の在り方が一般的だと感じていましたが、国の歴史的背景や国民性によって医療の考え方・医療者に対する信用度合いも違うことに衝撃を受けました。すべてにおいて、日本で当たり前にやっていたことが特別に感じました。
ガーゼを手作りし、手術で使用したガウンを再度洗濯、滅菌することなど。日本から持ち込むことは簡単ですが、物資調達の面でも課題があるように思いました。

 

洗濯物は1時間で完全に乾きます

 

  カンボジアでは寮生活で、毎日4:50に起床し掃除、ラジオ体操で朝を迎えます。食事は3食調理して下さいました。メニューは毎回違うはずなのに、毎回同じ味…。考えた末たどり着いたのは”パクチー”でした。(それからパクチーが苦手になったのは言うまでもありません…。。)

 

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お料理ありがとうございます

 

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おそらくパクチー増し増し

 

 私が滞在していた期間、ちょうど創設者の方が手術に入るプロジェクト期間でした。朝の7時頃から夜遅くまで手術が続きます。私も手術に入りたかったのですが、当時経験がなかったので入ることに躊躇していました。そのことを日本人のボランティア医師に話すと、「入ってみなよ」と手術に誘って頂けました。その医師は日本で産婦人科医をしていて30分後に帝王切開があるからと、見学をさせて頂きました。手術室に入るとストップウォッチを手渡され、「カウントしてね」と言われました。初めての手術室で緊張しましたが執刀後わずか30秒程度で赤ちゃんを取り上げ、誕生時間をカウントさせてもらえました。その瞬間、緊迫していた手術室が拍手喝采となり、「congratulation!!」が飛び交いました。あまりの素早さと誕生の瞬間に立ち会えた衝撃で言葉にならず立ち尽くしていると、医師が私の方を見て、「感動した?」と。もう、感動どころではありませんでした。泣きそうになるのを堪えながら、「感動しました」と伝えるので精一杯でした。 

 

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日本人医師がカンボジア医師に指導しながら進行する。
こういう人達と仕事したいと思った瞬間

 

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にゃん