愛苦しくて

吐息が唇に解けるの

 

何を信じたら良いのかしら

あなた色の傷を背負って生きてゆくの

 

粗雑に口を寄せる人

生まれる前あなたと愛を交わした

前世の罰が貴方へと堕してゆく

 

深い海に貴方の心の鍵が沈む

遠い記憶を頼りに深海を泳ぐの

 

夜明けの光の指先が

私を海へといざなうの

防波堤であやういアンバランス

 

深い業に運命は左右され

あなたとの宿命を刻むの

 

愛という言葉さえ実体を持たない世界

海を泳ぐ魚みたいに

貴方を感じていたい

 

貴方の海になりたい

温もりは天上の悦びになり

私を支配するの

 

嗚呼、繰り返す吐息

もう一度始めましょう

もっともっと貴方の海を渡りたくて