振り向くなよ

ひとは追憶に拘り

明日の尊さを時として忘れる

 

路傍に可愛いたんぽぽが咲いている

嗚呼なんと可憐なことよ

遠い夢への伴走者

独りで歩む愚かさよ

 

独り急かされた夢見人は

大空を望んだイカロスのように

大地に叩きつけられるだろう

 

倖せは近くにあるのに

ひとは夢に拘り

孤独の痛みを忘れようとする

 

夢に疲れたとき

立ち止まればよい

そのとき寄り添う優しさに気付くだろう

 

夢は孤高で愚かなもの

遠い星の如く天窓に輝くもの

風が誘う花に気付いた時

違う角度に心がときめくだろう

 

さあ肩の荷を下ろせよ

小さな息吹が風を起こし夢を運ぶだろう