■「完全自由」というのは簡単なようで意外に難しいんです。

例えばいきなり、  

「ちょっと即興演奏してみて！適当にフィーリングでいいから！」  

なんて言われたら困りますよね。でも、  

「白鍵だけでいいから即興演奏してみて」  

と言われたら、それならなんとかいけそうかな、と思いますよね。さらに、  

「白鍵だけ、全部二分音符でOK」  

という事だったら、なんとか弾けるかな、と思いますよね。  

「完全自由」というのは簡単なようで難しいんです。少し「ルール」や「縛り」がある方がかえって弾きやすくなるんです。  

ジャズが難解なものに感じられているのは、「即興演奏」「自由な音楽」というイメージが先行しているのも理由の一つです。  

「ジャズとは即興でその場で作り上げられる音楽」であると。  

まあ実際そうなんですが、でもそれは「何でも弾いていいよ」という自由ではなく、  

「あるルールがあっての自由」  

なんです。  

先述したように、「完全自由」より少し「ルール」や「縛り」がある方がかえって弾きやすくなるんです。  

ありがたい事にジャズにはこの「ルール」が多数存在しますので、この「ルール」を知っていればけっこう弾けてしまう事は多いんです。  

このブログタイトルにも入っている「型」というのは、このルールの事を指しています。  

もし本当に「自由」だったら、はちゃめちゃな演奏になってしまいますし、不協和音も鳴ってしまうでしょうし、曲の終わりも曖昧になってしまうでしょう。  

ジャズとは、そのルールにのっとった上での「自由」なんです。

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