手術当日の朝。
6時半に起きて、軽くトーストを食べお水を飲んで7時からは言われた通り絶食。

Day surgery unit(日帰り手術専用病棟)からは、11時に到着したらまずAdmissionに行ってねと言われ、
受付を通り過ぎ、Admissionsと書かれたところに行く。
オフィスに入ると、Outpatient receptionというところに行ってと案内された。


そこのスタッフに 「My surgery has been booked today(今日手術なんですけど・・・・)」

と言うと、Receptionに行けと言われる・・・・・


おいおい、しょっぱなからたらいまわし?って言うか、
Day surgery unitの人も普通に始めからReceptionって言えば良かったのに。
またまた入口近くのReceptionに戻り、名前を言うと、ちゃんと書類が準備されていた。


そこで何枚かの書類にサインして、
会計のところで先生の手術費用とは別の病院使用料$298の支払いを済ます。
これは全額自己負担らしい。メディケアで戻ってこないのかぁ・・・・


2階にあるDay surgery unitに行き、待合室で30分くらい待つ。
名前を呼ばれ、Interview roomという部屋に入り、

アレルギーがないか、
歯は全部自分のものか(差し歯かどうか)、
今飲んでる薬はないか、
全身麻酔をしたことあるか、
という質問に加え、

「Tell me what to do today (今日何するか言ってみて)」

と漠然とした質問をされ、

「えーっと、get rid of septate from my uterus by burning with a special camera(特殊カメラで子宮の中隔を焼いて取り除くんですよね)」

と答えると、「That's right(正解です)」 

このやり取りは一体何?クイズでしょうか???  
普通病院側が説明するよね。


その後血圧を測ると、とっても高かったらしく、

「Don't get excited! (興奮しちゃダメよー)」なんて言われても、
怖いものは怖いのよ。
通常100を切る血圧が140越え。
体は正直です。


Any jewelery?
Any nail polish?
と高校の生活指導の検査みたいなチェック。
前回の手術でちゃんとお勉強したので、ピアスも指輪も全部外して、マニキュア・ペディキュアも取ってきた。
全て質問が終わって、右手と右足に名前と年齢の書かれたバンドをはめられる。

その後手術服を渡され、名前を呼ぶまで待合室で待っててねと言われる。



あ~・・・・のどが渇いた・・・・お腹が空いた・・・・・
考えないようにしようと思ってもやっぱり緊張するもので、手が汗ばんでる・・・


手術は1時くらいと言われ、まだあと1時間半くらい時間があるなーなんて思ってたけど、
あっという間に時間が過ぎていて、名前を呼ばれたときにはすでに12時20分になってた。




トイレで着替えを済まして、病室にあるベッドに連れていかれ、
5分くらいで担当医の女性のアシスタントの人が来た。

「これは子宮を柔らかくする薬よ。これを今から膣から子宮に向けて入れますね」

そういって小さな坐薬のようなものを見せてくれて、挿入。
無理やり奥まで入れられるのでとっても違和感・・・

そこから10分くらい横になって待つと、手術室からお迎えの人が来た。




前回の日本での手術は歩いてオペ室まで行ったけど、
こちらはベッドでオペ室まで運んでくれた。

病室で見守ってくれてたボビオとNちゃんに行ってきますと手を振り、出発。
ここからは一人。頑張るしかない。
やっぱりこの瞬間が嫌・・・・手術に行くときの行ってきますと手をふる瞬間。
なんか別れの挨拶みたいで本当に嫌・・・・


オペ室の入口に入った途端、
完全にドラマの世界だった。ものすごく広く奥まで続くオペ室は、みんな忙しく動き回り、
真剣な面持ちの人たちがたくさん。1分1秒も無駄にしないような機敏な動き。すごい・・・・
でも、ここものすごく寒い・・・

<もっと奥まで広いけどこんなイメージ>



到着後に麻酔技師の人たちがあちらこちらから自己紹介をしてくれた。

ちょっと寒いからもう1枚ブランケットあげるわと、温かいブランケットをかけてくれた。
それからまた同じ質問を受ける。

アレルギーは?
今飲んでる薬は?
歯は自分のもの?

その後別の部屋に移送され、静脈麻酔の準備。
ここで担当してくれた麻酔技師さんに、また同じ質問を受ける。

アレルギーは?・・・・


「Sorry, keep asking for the same questions. This is just our procedure (ごめんなさいね、何度も同じ質問して。一応これが手続きだから・・)」


前回の麻酔の話になり、
脊髄麻酔の副作用で入院が長引いたこと、
歩いたりご飯を食べることすらできなかったことを伝えると、

「全身麻酔は前回の脊髄とは違うから大丈夫よ。できるだけ頭痛とかないようにするわね」

そういって優しく対応してくれた。


点滴が始まってから3分くらい。隣のオペ室にまたベッドごと移送。
ここには多分10人位人がいて、機材のチェックやら何やらでまた忙しく動き回ってる。

ベッドから手術台に自分で移動し、体に心拍数のチェックをするための機材を取り付けられる。

そこで今度は2人の人に身長と体重の質問を受けた。

さっき脊髄麻酔のことで対応してくれた女の人が

「彼女前回とてもひどい経験してるから、この麻酔の量で・・・・」

みたいなことをもう一人の男性に話していると、
彼がまた体重を聞いてきて、
麻酔の入っている点滴袋を持ちながら、あたしの上で女の人に向かって、

「ごもごもごもごも・・・・Dangerous・・・・ごもごもごも」

と言ってオペ室を去って行った。


え???Dangerous???


今・・・なんて??・・・・あれ・・意識が・・・・



そこから記憶がない・・・・











気づいたら誰かがあたしの名前を呼んでいる。


かすかに目を開けると、すでに手術が終わっていたらしく、
どこか違う部屋にいた。



でも目が重くて開けられない・・・


また眠りにつこうとしたところに、
ナースがあたしの名前を呼ぶ。



15分くらい繰り返して、ようやく意識が戻ってきて、

「寒くて震えが止まらない・・・」
とだけナースに告げた。


とにかくオペ室が寒くて寒くて、
移送されたとたんにも寒さで震えてたから、
そこに1時間いたことで体が冷え切ってたんでしょうか?
意識が戻ってきたのと同時に全身の震えが止まらない。
でも慣れた様子で、それは普通のことよと言われた。


血圧を何度もチェックし、
その後20分くらいしてから、Day surgery unitに移送され、
そこでようやくお水とサンドイッチを口にした。幸せ・・・朝の7時以来のお水と食事。幸せすぎる・・・

どうしてもトイレに行きたくなり、ナースの人に助けられてベッドから起き上がると、
ベッドに真っ赤な血が。。。。
その血を見て、びっくりしてるのはやっぱりボビオ。
そりゃ手術したから血は出ます。
でもラッキーなことにトイレに行っても痛みがなくて、麻酔のおかげなのか?前回の術後に比べたら断然楽。


トイレに立てたので血圧を測るけど、血圧が低すぎるらしく、まだ退院OKの許可が下りない。
すでに5時過ぎになり、Day surgery unitが終わりの時間になってしまったらしく、
一般病棟に移される。そこでも血圧が低すぎてなかなかOKサインが出ない。
お水をたくさん飲んで、歩いてきてと言われ、フラフラの状態で歩かされ、また病室に戻ってきたけど、
まだ血圧はあがらない。何度試してもOKサインの出ない血圧。
さらに1周してきてもまだ渋ってる・・・
「私普段血圧低いんです。手術前は緊張してたんだと思う」
そうナースに告げると、上の人たちと話し合い、ギリギリOKを出してくれた。


体がぐったり。
タクシーでもぐったり。
家に帰ってきても速攻眠りにつき、
ご飯のときだけしっかり起きてまた眠りにつく。


とりあえずこうして手術当日は終わった。
無事に戻ってこれて良かった―。
麻酔恐怖症、当日のここまでは大丈夫!