オタクの聖地として秋葉原が世間から注目を浴びはじめる前か後か記憶が曖昧ですが、ネットがじわじわと普及しはじめてきた頃の秋葉原を舞台としたお話。それが『アキハバラ@DEEP』
2006年にドラマ化され、主人公のページ役を風間俊介さん、潔癖症なボックス役を生田斗真さんが演じていました。
・あらすじ
吃音症を持つページ、潔癖症・女性恐怖症なボックスをはじめ様々な事情や困難を抱えたオタク6人が、検索エンジン『クルーク』の開発・運用する。
しかし、クルークをめぐり不穏な動きをする組織が現れる。果たして6人は無事にクルークを守れるのか。
・感想
私、これ読んだ時はまだ高校生だったのですが、まず「検索エンジンって自分らで作れるねんや!(大阪人なので当然心の声も大阪弁)」て思いました。今考えたら存在するのだから当たり前なのですが、一から立ち上げるってすごいなと。
登場人物がニックネームな感じの小説を読むのもこの作品が初めてでした(漫画だと着せ替えユカちゃんが初めてでした)。
ボックスたちは社会からドロップアウトしたいわば「負け組」に分類される人々なのですが、そんな子たちが団結して初期のネット社会で一旗あげようと奮闘する姿は、青春小説のようでもありました。
そして同時に、ボックスたちのように検索エンジンを作ったりしてくれる人たちがいたからこそここまでインターネットが普及していったんだなと、今改めて読むと感じます。しかも、これ2000年代初頭の小説なのにもうAIの話が出てるのも驚き。時代を先取りしてる気がしなくもないです。むしろ小説にやっと時代が追いついた感じです。
そして何より、ネットのつながりって時にリアルよりも強いなって感じさせてくれます。SNSの普及でよりネット社会が身近になり、悲しいことにSNSを使った犯罪もおきていますが、それでもネットの友達に救われたとか、ネットがあったからこうして生きてこれだって人だって絶対いるはず。
あの時代にまだ生まれてなかった人たちには、古いと感じられるかもしれませんがネットの初期を存分に旅できる小説だと思います。
逆にあの時代に青春を送っていた人たちには、懐かしくてたまらないタイムスリップ気分を味わえる小説ではないでしょうか。
・あの頃のインターネット
この小説が連載されていた頃って本当にインターネットが普及しはじめてまだまだこれから!って時だったと思います。2002年って、、、私まだ中学生だよ。家で使ってたパソコンもWindows Meとか言うOSだった気がする笑。
おそらく私と同世代の方が今読むとめちゃくちゃ懐かしく感じると思います。
あの頃は今みたいにSNSと言えるようなものがなく(mixiもなかった。mixiは2004年開始だった模様)、各自でホームページを持つのが主流でした。
学校から帰ってきたらパソコンに向かってカタカタとHTMLを自分で打ち込んで作ってた時代。今考えるとすごいな。あの頃のHTML打ち込む経験が、今仕事でたまに役立ってたりします。
プロフィール書いて、掲示板借りて設置して、相互リンクやら同盟やら。。。夢小説が生まれたのも2000年ごろらしい。懐かしすぎて涙が出そう。
かくいう私もカタカタと打ち込んで夢小説サイト作ってましたね。しかもテニプリとJの欲張りセット笑。今だと「#〇〇で妄想」とか「#〇〇プラス」的なのつけてSNSに投稿しているのを、当時は各個人HPで掲載していた感じです。しかもちゃんと名前変換できるようにHTML打ってるからね!!
そのためのツールもあってよく利用させてもらっていました。
そして個人HPをどのように宣伝するかというと、これまたSNSがないのでランキングとかに参加するわけです。
ここであの頃の女子なら知る人ぞ知る、『ふみコミュニティ』ですよ。(今はもうない。寂しい)
ザ・10代女子!といったキラキラなサイトたくさんありましたね。見ているだけで心踊るようなサイトがたくさん!素材モデルさんもいました。自分のHPのバナーとかロゴとかも作ってもらったり。
いまだにあの頃よく見ていたサイトの名前とか覚えてます。
いやーなんだか懐かしいね。2000年〜2005年頃のふみコミュ知ってる人いたらぜひ語りたいくらいです。