それからの私は何もすることができず、淡々と日々を過ごしていた。

えみちゃんに言おうかと何度も思ったけど、
それによって彼を失うのがとにかく怖かった。

早く2人の関係が終りますように、と毎晩祈りながら、また、彼の携帯を見たい、と思うようになっていた。



たぶんこの時に心が少し壊れていたんだろう。
私の気持ちはそのことだけに必死になっていて、仕事にも集中できず、残業が増えてしまい、結果、彼とえみちゃんが過ごす時間を作ってしまっていた。



彼が会社の帰りにフットサルに行って、その後飲んで帰ってきた。
『疲れたー!』と言いお風呂に入る彼。

ユニフォームを入れっぱなしなことに気づき、
洗濯しないと、と彼の鞄を開けた。


この時は持ち物をチェックしようとは本当に思ってなかった。
単純にユニフォームを出しておかないと、と思っただけだった。



出てきたのは私が畳んだままのキレイなユニフォーム。



それと、産婦人科のチラシ。
“付き添いの男性の方へ”というような内容だった。



『なにこれ。。』

お風呂上がりの彼にそのチラシを渡した。

私『えみちゃん妊娠したの?なんで産婦人科なんか行ってるの??』

泣きながら詰め寄る私に

彼『何で勝手に鞄開けてるんだよ!そんなの知らないよ。誰かがイタズラで入れたんじゃないの?』

私『ユニフォーム洗おうと思っただけ!そんなイタズラする人いるわけないじゃん!』

彼『何回そういうことすれば気が済むの?』
 『俺は知らないから誰かが入れたしかないでしょ』

私『じゃあ今日飲んだメンバー教えてよ!全員に聞くから!』

彼『は?なんでそんなこと教えないといけないの?』

私『もうやだ。。』

彼『ほら。もう寝るよ!』

となあなあにされてしまい終了。



確かにチラシには名前もないし日付もない。
イタズラで入れられたということも100%あり得ないとは言えないかもしれない。


でも、そんなことあり得ないでしょ。普通。



この件については後日判明することになる。