TOEIC学習者の最大の悩みの一つが、
「どうやって単語を覚えていけばよいのか?」
ということではないでしょうか。
TOEIC対策の単語集はたくさんあり、
どれを選んだらよいのかわからないという方も
多いと思います。
僕自身、TOEICの指導者として、
どの単語集を生徒さんにお勧めしたらよいか
ずっと悩み続けてきました。
書店であれこれ手にとって見てみるのですが、
「どれも同じだなぁ」というのが正直な感想でした。
2012年になってやっと「これは使える!」
というTOEIC単語集が発売されました。
TOEICのスコアアップには、
効率的な語彙学習が不可欠なので、
新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ
(以下、金のフレーズ)を使うことにしました。
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金のフレーズのどこがそんなに優れているのでしょうか?
フレーズや短いセンテンスの中で
TOEIC必須の1000単語が覚えられることも
素晴らしいのですが、
最大の売りは、日本語訳を見て、
その英語フレーズを答える
というコンセプトが今までになく、
効率的な語彙力アップを助けてくれる点にあります。
例えば、「かなりの利益増」という日本語を英語にできますか?
金のフレーズでは、
a s-------- increase in profitの穴を埋める形になっています。
「かなりの」を意味するsから始まる形容詞は、
significantですから、
「かなりの利益増」= a significant increase in profit
という形で覚えていくわけです。
significant以外に、
もうひとつ「かなりの」という意味の
sから始まる単語があるのですが、
それも次のページで出てきます。
「かなりの額のコストを削減する」を英語で言うと?
reduce costs by a s-------- amount
答えは、substantialです。
もうひとつ覚えておきたい、
cで始まる「かなりの」という形容詞がありますが、
言えますか?
considerableですね。
これら3つの形容詞は必ずセットで覚えるようにしてください。
TOEICのパート5の語彙問題で出るだけでなく、
リーディングセクションの全パートの
センテンスの中で頻繁に使われるからです。
さらにリスニングのパート3や4でも登場することもあります。
僕たちでは、
授業中にこれら3つのうち1つが出てきたら、
毎回残りの2つも生徒さんに答えてもらうようにしています。
例えば、significantが出てきたら、
「同義語2つ、何でした?」と訊くと、
「えーと、ちょっと待ってくださいね。
絶対わかりますから。
substantialとcから始まるヤツ。considerable!」
のようなやり取りを通じて、
受講生全員にこの3点セットを確実に記憶してもらいます。
このように、同じ意味の単語をセットで覚えると、
別々に覚えるよりも、知識が整理され、
芋づる式に効率良く語彙力をアップさせることができます。
ちなみに、
この3つの形容詞の副詞も同時にセットで
覚えておきたいです。
「売上がかなり上がった。」Sales have incrased c-------.
considerablyが正解ですが、
significantlyやsubstantiallyという副詞も
同様に使うことができます。
significantと同じ意味の形容詞を3点セットで覚え、
さらにその副詞もおさえることで、
全部で6個の単語を整理した形で
語彙の引き出しに入れることが可能になります。
金のフレーズでは、
チェックが日本語→英語の順番になるため、
より英語が頭に残り易くなります。
これが、英語→日本語のチェックを前提とした
従来の単語集と大きく異なる点です。
ただ、一点だけ注意があります。
チェックとして英語のフレーズを答えていく際に、
正しい発音で言えるかどうかを必ず意識するようにください。
なぜ正しい発音で言える必要があるのかというと、
間違った発音で覚えた単語は
リスニングで聞き取れない可能性があるからです。
しかも、間違った発音で覚えてしまったら、
せっかく知っている単語なのに、
英会話で使うときに通じないかもしれません。
これはもったいないことです。
そうならないためにも、
覚えたいフレーズの音声を使って、
リピート練習をし、正しい発音を
チェックするところから始めるようにしましょう。
金のフレーズの出版社である
朝日新聞出版のホームページから
無料で音声をダウンロードできますので、
携帯プレーヤーなどに音声を入れておき、
通勤通学中など、
いつでも聞けるようにしておきたいものです。