リスニングセクションの復習では、
音声を使ってシャドーイングなどを行うことは
一般的になってきていますね。
多くの人が取り組まれていることですが、
リーディングの勉強となると、
音声は使わない人の方が多いのではないでしょうか。
しかし、リーディングの勉強においても
音声を活用するかどうかで、
ひとつの教材から得られる学習効果が断然違ってきます。
たとえば、今いちばん売れている
「特急シリーズ」には、
どのパート対策の本にも(リーディングも含め)、
無料ダウンロードできる音声が付いています。
「全ての教材に音声を付けてほしい」
と切実に願っていた僕のような講師にとって、
「あったらいいなと思うものが、ついに生まれた」
という感じで、非常にありがたいシリーズです。
「パート5の文法・語彙問題の対策に音声なんているのか?」
と思われる方も多いかと思います。
しかし、TOEICの有名な先生方や
僕のような無名な講師も全員口をそろえて
「音声を使って復習した方がいい」と言うはずです。
(概して、最も合理的な勉強法を突き詰めて考えると、
有名、無名にかかわらず、
どの講師もだいたい同じことを考えるものです)
なぜ音声を使った方がよいのか、
具合的な教材を紹介しながら、
説明させていただきます。
パート5&6対策には、
以下の3点の特急シリーズを使用することを
お勧めしています。
その他の教材としては、
公式問題集だけで十分です。
ちなみに目標が800点台ならば、
最初の2冊(1駅1題 新TOEIC TEST文法特急と
新TOEIC TEST 文法特急2 急所アタック編)だけで
十分です。
- 1駅1題 新TOEIC TEST文法特急/朝日新聞出版

- ¥798
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- 新TOEIC TEST 文法特急2 急所アタック編/朝日新聞出版

- ¥798
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900点以上を目指される方は、
上記の2冊を終えた後に、
新TOEIC TEST 900点特急 パート5&6に
取り組まれることをお勧めします。
- 新TOEIC TEST 900点特急 パート5&6/朝日新聞出版

- ¥798
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3冊とも章ごとに20個くらい問題があり、
それぞれの音声ファイルには、
章単位で問題文の音声が入っていて、
各センテンスをイギリス人とアメリカ人が読め上げてくれます。
1章分の問題を解いて、解説を読んだ後には、
必ず音声を活用して復習するようにしたいです。
なぜリーディング問題で音声を使った方がいいのでしょうか?
一言で言うと、学習効果を上げるためです。
これは、どの教材に取り組む際にも言えることですが、
ひとつの教材からそのエキスを絞り取れるだけ
絞り取るという姿勢がとても大切です。
音声が付いているのならば、使わない手はありません。
「問題を解いて解説を読んで終わり」としてしまったら、
吸収できる知識は解答とその理由、
あるいは解答に関連する語彙や表現だけかもしれません。
しかし、それぞれのセンテンスの意味を把握した後に、
必ずその音声を聞いて耳からも
インプットするようにしたらどうなるでしょうか?
何度も同じ問題文を聞いたり、
シャドーイングやオーバーラッピングをすれば、
各設問で問われている文法や表現だけでないのです。
直接的には関係のない部分の表現にも
馴染んだ状態になり、
それが新たな問題を解く糧になります。
例えば、no later than Monday「月曜日までに」
(期限を表すbyと同義)という表現が、
ある問題文で使われているとします。
それが設問とは関係なくともぜひ覚えるようにしたいです。
(ちなみに第173回のTOEICに出題されていました)
ですので、解いた問題のセンテンスは
なるべく丸ごと覚えてしまうくらいの気持ちで聞きこんだり、
口に出して練習することがとても大切です。
問題を解いただけでは、
設問と関連していない部分までは
カバーできないはずです。
ですが、復習である程度センテンスごと
覚えたような状態にしておけば、
ひとつの問題から2倍、3倍の知識を
吸収できるというわけです。
20題解くことで20の知識しか得られないところが、
40にも60にもなる。
これが学習効果を上げるということです。
さらに、リーディングセクションの英文の方が
リスニングセクションの英文よりも難しいので、
少し負荷の高いリスニング練習にもなります。
このようなことを考慮すると、
パート5&6対策の教材でも、
問題文の音声が付いているものを
使った方が望ましいのです。
特急シリーズ以外のリーディング対策の書籍で、
音声が付いているものはほとんどないのが現状です。
日々の忙しい生活の中で
TOEICの勉強にかけられる時間には限りがあります。
問題を解いた後に、そのセンテンスの音声を聞いたり、
声に出して練習するという
合理的な学習が出来ない教材は
改善の余地のある不完全な商品だと思います。
ですので、パート5&6対策にも、
音声がついている「特急シリーズ」を使って
取り組まれることをお勧めいたします。