鬱と迂闊な月曜日 -60ページ目

今更だけど、思うこと。

僕はわがままで、臆病で、卑怯な人間です。
こんな僕は恋をする資格も、ひとを愛する資格もありませんでした。
ましてや子供を授かるなんてもってのほか。
育ててあげるなんてできない。ちゃんとした父親になんかなれっこない。
父親として教えてあげることなんてできない。

恋も、愛も、知らない。
孤独にひとりでいればよかったんだ。
その方が誰も傷ついたり、迷惑かけたりしなくて済む。

昔からそうだ。
寂しいから、周りにたくさんの友達を作った。
小学生、中学生、高校生、果てには専門学校でも学級委員長をやってきた。
自分が強い人間だと思い込みたかった。
強く、責任を全うする人間になりたかった。

そう繕って生きてきた。

社会人になっても同じ。
面接でハッタリかまして、採用になった。
自慢は一度も不採用になったことがないこと。
全部ハッタリで面接に挑んできた。

でも、採用になったからには負けたくなかったから、がむしゃらに働いた。
自分で言うのもなんだけど、ひとの数倍頑張った。誰にも負けたくなかったし、何より自分に、自分の弱さに負けたくなかったから。

そうして、学生時代のように良い同僚や上司、後輩、部下とたくさんの仲間を作った。

でも、いま思うと、全部寂しいから、孤独になるのが怖かったからなのだと今更ながら思う。

結婚もして、子供も授かった。

でも、離婚した。子供と離れた。

そして孤独な日々がやってきた。
友人と遊んでいるときは楽しい。
子供と面会できる日も楽しい。

でも、それが終わったらまた孤独だ。

もう慣れた。孤独に。
孤独のままの方が楽だ。

いま就労支援の事業所に通ってるけど、心を通わすひとは誰もいない。
朝起きて、事業所に行って、仕事が終わったら帰ってくる。
そして音楽に包まれて孤独を満喫する。

これが未咲のルーティン。

それでいいんだ。
もうすぐ父もこの世からいなくなる。

この世で一番尊敬していた父がいなくなるんだ。

また孤独の材料が増える。
父の死に向かい合わなければならない今だけど、まだ受け入れられないんだよね。
なんだか信じられなくて。
だって、元気に話してるんだもん。

死ぬわけないじゃんて思っちゃうじゃない。

でも、現実らしい。未咲自身がこの耳で医者から直接聞いたんだから。
未咲しか知らない真実。

最悪な孤独を迎える前にすることはしておかないと。

感傷に浸っている場合じゃないのはわかってるけどさ、今はルーティンの中の音楽が未咲の一番の薬になるのです。

目を閉じて好きな音楽を聴いていると、心地いい。

時に現実と向き合い、時に音楽に逃げる。

しばらくはこんな生活の日々かな。

もう昔みたいなパワーはないから、自分自身を支えるので精一杯です。

父と音楽と。


アデュ。

未咲シキ。

女性のドキッとさせられる瞬間。

未咲はね、髪の毛を耳にかける仕草をされるとドキッとします。

ドキッとと言うか、キュってなります。


アデュ。

未咲シキ。

見たことありますか?

蜃気楼。

母の出身地は網走です。
高校卒業まで過ごしたそうです。

その高校生時代にオホーツク海をぼぉーっと見ていると、逆さまになった異国の建物が見えたそうです。
位置からすると、多分ロシアの建造物が見えたのだと思います。
蜃気楼は、様々な条件が整わないと見られないそうですが、母はラッキーだと思います。

素敵なものを見たのですから。

今でも目に焼き付いているそうです。


アデュ。

未咲シキ。