事物(モノ、コト、ヒト)の間に関連性を見つけ出すこと、それがスペキュラトゥールを目指す者にとっての基本姿勢です。
では、どうしたら事物の間に関連性を見出すことが出来るのか?
『アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない』(J.W.ヤング『アイデアのつくり方』)
「何ものでもない」というのはかなり厳しい表現です。既存の要素Aと要素Bとの間に何らかの関連性をあぶり出すことが出来なければ、アイデアには至らないわけですから・・・。
そこで、今回は、既存の要素Aと要素Bをくっつける接着剤は何なのか?について考えてみたいと思います。
接着剤の正体とは?
結論から言うと、物事の本質を見抜く『抽象化思考』が接着剤です。
抽象化思考とは物事を大きな概念でまとめて一般化することです。
これによって、多くの情報の中から余計なものを削ぎ落とし、物事の本質が浮かび上がってきます。
物事を大きな概念で一般化するには、いつもより一つ上の視点から客観的に眺めてみることが必要です。
もう一人の自分が現実の自分より高い所から客観視してみるということです。
あたかもそれは、自分自身を「幽体離脱して上から見る」ような感じです。
これを「メタ認知」と呼ぶのだそうです。
要は、いろいろな物事を「一つ上の視点」から考えること(メタ認知)で、抽象化思考能力が鍛えられ、くっつきの良い接着剤が入手できるというわけです。
でも、なぜ、幽体離脱(メタ認知)が必要なのか?理由は、→ 3つあります。