甘い監獄(笑)。
嬉しいな。
さて、もう一つのお話しね!!
うす乳白色の袋の中に入っていたのは、瀕死のジルダだった。
驚き、名前を呼び、涙ぼうだと抱きしめるリゴレット。
そんな呼びかけに応じたのか、
あまりの展開に殺し屋も致命傷になる殺傷度まで手が抜けたのか、
ジルダは生き返った。
ジルダが生き返ってから、リゴレットはこのことの顛末を、吹聴しまくった。
崇高なジルダは一躍聖女並みの扱いとなる。
そんなジルダを欲したのは、さまざまな男達。
ジルダはモテまくった。
生き返って見る、いろいろな手法。
傷を癒やすようなさまざま処方箋を試すと、
マントヴァ公爵は自分の写し鏡だったことがわかる。
命と引き換えたいほどのあたし。
さまざなな紹介、さまざまなお手紙、さまざまな贈りもの。
いちばん冷めたのは脅えるほどの瞳を濡らす憧れ。
あたしは死をみたのに。
そんな私も面白がってくれて、
平気でいてくれる人が今のマントヴァ公爵。
あっ、ホントのご本人じゃありませんよ、もう。
なにしろ、こんなひどい奴を、世の中が許してくれないからね。
愛の処方箋の再入荷は彼からはできなかったけど、
背虫のリゴレットの山で、
愛の象徴おみくじ入りの、乳白色のポーチは、今日も土産物屋でバカ売れ。
いかがでしたか?
良い男といるのは楽しい、長くじんわりね。
ジルダが喜んでくれて良かったのだ。
ムソルグスキーの『展覧会の絵』は短編集のようで楽しい。
アレンジを変えて、このおはなしの手法の元になるような、示唆。
あれもこれも楽しみたいね。