気になってても、新しいものに目移りしてそのまま観ずにいる作品て多いですよね。
それが『名作』と名高い作品だったりすると余計に、「また観る機会あるでしょ」とかなりません?
数多とあるそんな作品群の中で、ようやく先日鑑賞できたのがこの『カッコーの巣の上で』です。
昔から、印象的なタイトルと「名作」として扱われてることは知ってました。
それが偶然にも、近くの図書館のAVコーナーにて奇跡の出会い!
借りるしかない! 今だ! 行け!
…とはならず。
実はその時は、手に取ってみただけで借りるには至りませんでした。
でも何か悶々したんですよ。
その後も「借りなくていいの?」と囁く声がしたんですよ!
という訳で、後日予約して借りました。
監督:ミロス・フォアマン
原作:ケン・キージー
脚本:ローレンス・ホーベン
キャスト:
ジャック・ニコルソン
ルイーズ・フレッチャー
ウィル・サンプソン
以上、敬称略
大まかなストーリー。
精神異常を装い、刑務所の強制労働を免れたマクマーフィ。
彼の収監されたオレゴン州立精神病院では、婦長ラチェッドによって厳格な管理体制がしかれていた。
マクマーフィはそれに反発し、婦長に対立し、入院患者を煽動し、やがては彼らを引き連れて脱走まで仕出かす。
結局、脱走途中に捕まるのだが、マクマーフィはラチェッドから「私達の判断で、ずっと貴方を拘束できる」のだと告げられる――
以下ネタバレ。
精神病患者の管理うんぬん~で、真っ先に思い出したのが『ドグラマグラ』。
内容は全く違う2作品ですが、両方とも精神病という『姿の見えない病』に対する周囲の偏見、まだ対症療法しかできていない時代背景、それらへの意識改革の必要性が描かれてますね。
『カッコー~』の中では、更に体制社会に抗って個を取り戻していく姿も。
これは時代背景なんかも反映してるのかな、と推測(何分、私が生まれる前の映画なので…)
当時の療法としては当たり前だったのかもしれないけど、作中に出てくるミーティングは酷いですねぇ…見知った人達とはいえ、繊細な問題を晒さないといけないとか。
今もこの療法が使われてたら、軽く15回は死ねます。
だからもう、勤務に忠実な婦長が憎たらしく見えて仕方ない。
マクマーフィもそう感じたのか、後に所長(?)との会話では婦長を槍玉に上げてますね。
中盤の脱走シーンは楽しかったです。爽快とはまさにこのこと。
釣り船でみんなが出歯亀しようとする場面はニヤリとしました。もちろんその後の大騒ぎも。
ただ、その分捕まった後の展開が辛かったですね。
マクマーフィがずっと拘束される可能性がある、と知った時の遣るせない表情は堪らないです。切ない。
その後で心がすっとする場面といえば、「お前喋れるのかよ!?」と、どんちゃん騒ぎのシーンですね。
しかし、そのどんちゃん騒ぎがあのラストに繋がる訳で。
脱走を間近に控え、ビリーとキャンデイが短いデートをしている間――マクマーフィは何を思っていたんでしょう。
表情を変えていきながら何かを思い巡らせる姿には、見入りました。
そして酔いつぶれた結果脱走は失敗。荒れたフロアに怒りを隠せない婦長。
自分の城が滅茶苦茶になってるんですから、お怒りはごもっとも。
とは言え、ビリーにああまで言うことはなかったんじゃないのか、と。
ビリーからマクマーフィが主犯だと聞いた時点で引いていたら、結末は変わったのだと思います。
ビリーの変わり果てた姿を見た後にマクマーフィは婦長の首を締め付けますが、あれは、婦長にだけ怒りを覚えていた訳じゃないと考えてます。
直接的には婦長の言葉が引き金になっているものの、全ての始まりはマクマーフィ自身でしたしね。
事件が一応の終息を迎えた後の婦長は、表面上いつも通りでしたが、自分の行ってきた治療や、病院の体制などに疑問を抱いていたんじゃないかな。
短い場面でしたが、これまでの厳しい表情とは全く違うそれに、何か救いを得た気がします。
そしてラスト。
ロボトミー手術という“処置”を受けたマクマーフィに語り掛けるチーフ。
静かに「一緒に行こう」と言う彼と、何の反応も返せなくなったマクマーフィ。
このまま置いてはいかない。チーフの言葉は胸にずしりと響きました。
水飲み場の台座を使っての脱走も、マクマーフィを“一緒に連れて行く”ためだったんだろうな…
心に確実に“何か”を残してくれる作品でした。
とにかく、俳優陣の『表情』が凄かった!
台詞でも動きでもなく『表情』です。最小限の台詞でも、凄いシーンだとそれすらなく、表情だけで感情が伝わってきました。
ただ一つ気になった点が。
時代が違うせいもあるのでしょうが、ラストでマクマーフィがあんな状態になったのが“処置”のせいだったとは気付きませんでした…
てっきりビリーの件で自分を責めたせいだろうと。
理由を知ったのはwiki見た後です(;´д`)...
ともあれ、流石『名作』! 素晴らしかったです。
原作ではチーフの視点で物語が語られているそうなので、今度読んでみたいと思います。
これはぜひともお薦めしたい作品です。
それが『名作』と名高い作品だったりすると余計に、「また観る機会あるでしょ」とかなりません?
数多とあるそんな作品群の中で、ようやく先日鑑賞できたのがこの『カッコーの巣の上で』です。
昔から、印象的なタイトルと「名作」として扱われてることは知ってました。
それが偶然にも、近くの図書館のAVコーナーにて奇跡の出会い!
借りるしかない! 今だ! 行け!
…とはならず。
実はその時は、手に取ってみただけで借りるには至りませんでした。
でも何か悶々したんですよ。
その後も「借りなくていいの?」と囁く声がしたんですよ!
という訳で、後日予約して借りました。
監督:ミロス・フォアマン
原作:ケン・キージー
脚本:ローレンス・ホーベン
キャスト:
ジャック・ニコルソン
ルイーズ・フレッチャー
ウィル・サンプソン
以上、敬称略
大まかなストーリー。
精神異常を装い、刑務所の強制労働を免れたマクマーフィ。
彼の収監されたオレゴン州立精神病院では、婦長ラチェッドによって厳格な管理体制がしかれていた。
マクマーフィはそれに反発し、婦長に対立し、入院患者を煽動し、やがては彼らを引き連れて脱走まで仕出かす。
結局、脱走途中に捕まるのだが、マクマーフィはラチェッドから「私達の判断で、ずっと貴方を拘束できる」のだと告げられる――
以下ネタバレ。
精神病患者の管理うんぬん~で、真っ先に思い出したのが『ドグラマグラ』。
内容は全く違う2作品ですが、両方とも精神病という『姿の見えない病』に対する周囲の偏見、まだ対症療法しかできていない時代背景、それらへの意識改革の必要性が描かれてますね。
『カッコー~』の中では、更に体制社会に抗って個を取り戻していく姿も。
これは時代背景なんかも反映してるのかな、と推測(何分、私が生まれる前の映画なので…)
当時の療法としては当たり前だったのかもしれないけど、作中に出てくるミーティングは酷いですねぇ…見知った人達とはいえ、繊細な問題を晒さないといけないとか。
今もこの療法が使われてたら、軽く15回は死ねます。
だからもう、勤務に忠実な婦長が憎たらしく見えて仕方ない。
マクマーフィもそう感じたのか、後に所長(?)との会話では婦長を槍玉に上げてますね。
中盤の脱走シーンは楽しかったです。爽快とはまさにこのこと。
釣り船でみんなが出歯亀しようとする場面はニヤリとしました。もちろんその後の大騒ぎも。
ただ、その分捕まった後の展開が辛かったですね。
マクマーフィがずっと拘束される可能性がある、と知った時の遣るせない表情は堪らないです。切ない。
その後で心がすっとする場面といえば、「お前喋れるのかよ!?」と、どんちゃん騒ぎのシーンですね。
しかし、そのどんちゃん騒ぎがあのラストに繋がる訳で。
脱走を間近に控え、ビリーとキャンデイが短いデートをしている間――マクマーフィは何を思っていたんでしょう。
表情を変えていきながら何かを思い巡らせる姿には、見入りました。
そして酔いつぶれた結果脱走は失敗。荒れたフロアに怒りを隠せない婦長。
自分の城が滅茶苦茶になってるんですから、お怒りはごもっとも。
とは言え、ビリーにああまで言うことはなかったんじゃないのか、と。
ビリーからマクマーフィが主犯だと聞いた時点で引いていたら、結末は変わったのだと思います。
ビリーの変わり果てた姿を見た後にマクマーフィは婦長の首を締め付けますが、あれは、婦長にだけ怒りを覚えていた訳じゃないと考えてます。
直接的には婦長の言葉が引き金になっているものの、全ての始まりはマクマーフィ自身でしたしね。
事件が一応の終息を迎えた後の婦長は、表面上いつも通りでしたが、自分の行ってきた治療や、病院の体制などに疑問を抱いていたんじゃないかな。
短い場面でしたが、これまでの厳しい表情とは全く違うそれに、何か救いを得た気がします。
そしてラスト。
ロボトミー手術という“処置”を受けたマクマーフィに語り掛けるチーフ。
静かに「一緒に行こう」と言う彼と、何の反応も返せなくなったマクマーフィ。
このまま置いてはいかない。チーフの言葉は胸にずしりと響きました。
水飲み場の台座を使っての脱走も、マクマーフィを“一緒に連れて行く”ためだったんだろうな…
心に確実に“何か”を残してくれる作品でした。
とにかく、俳優陣の『表情』が凄かった!
台詞でも動きでもなく『表情』です。最小限の台詞でも、凄いシーンだとそれすらなく、表情だけで感情が伝わってきました。
ただ一つ気になった点が。
時代が違うせいもあるのでしょうが、ラストでマクマーフィがあんな状態になったのが“処置”のせいだったとは気付きませんでした…
てっきりビリーの件で自分を責めたせいだろうと。
理由を知ったのはwiki見た後です(;´д`)...
ともあれ、流石『名作』! 素晴らしかったです。
原作ではチーフの視点で物語が語られているそうなので、今度読んでみたいと思います。
これはぜひともお薦めしたい作品です。