「もったいないもったいない病」
主に50歳超えの女性に多く見受けられる病気。
日常生活で必要とされる消耗品を“もったいないから!”という理由で捨てることができず、結果的に部屋には物が増え、本末転倒の道を辿り続ける病。未だに特効薬は開発されていない。
ウチの母親はこの病気の末期患者です。
まずは歯磨き粉です。
普通にチューブを搾り取っても出なくなったら捨てるのが常だと思いますが、ウチの母親はハサミでチューブの中央下部を切り取り隅に溜まった歯磨き粉を抉り取ります。
それでも取れなくなったら新しいのを使えと言うのです。
いや、歯ブラシには死ぬほど菌がこぶりついてるからそれじゃあみんなで菌を共有し合ってるようなもんじゃん!と反論はするものの、
お金払ってない人間は黙ってください!と決まり文句のように一蹴してくるわけです。
まぁそれにはグーの音の一つも出ないわけですが、ふと洗面所に入ったらジジイの背中でも擦り洗いしてるんじゃないかと言わんばかりの摩擦力で残り少ない歯磨き粉をチューブから削り取ってる母親の後ろ姿を見ているとなんとも言えない焦燥感に襲われます。
続いては糸ようじです。
こんなことわざわざ説明するのも癪ですが、糸ようじの寿命は一回こっきりです。糸がピンと張っているのが強みなのでそうでなくなった糸ようじにはなんの需要もございません。
ですが、ウチのもったいないもったないモンスターはそんなヨレヨレの糸ようじにも生命の息吹を与えるのです。
というより、半殺し状態で無理やり使い続けるだけです笑 本当に恐ろしい人間です。
蛇の生殺しという諺がありますが、まさにそれです。
新しい糸ようじ使った方が絶対効果あるよ!と助言してあげるのですが、
お金払ってない人間は黙ってください!の一点張り。
「ここではたくさんのポケモンがゲットできるんだ!」
としか言わないヤマブキシティに入る手前の虫取り少年を思い出すほどに。
他にもたくさん咎めたい部分はあるのですが、家の日用品に一円もお金を払っていない貧困な僕にこれ以上文句をつける権利はございません。
お母さん、いつまでも実家にいさせてくれてありがとう。
もう少しだけ、甘えさせてください。