普段何気なくボッーと生きてるだけだと、
忘れたくない思い出とか面白かった言葉とかが無意識に風化していっちゃうんじゃないかって思って、それって「寿命−忘れられた思い出=人生」の公式になるじゃんって。
もし80歳まで生きたとしても30年分の思い出が記憶から消えてたら実質50歳で死んだことになり、30年分の人生が亡き者になる。
そんなの一週間しか生きられないセミにどんな顔したらいんだよ!って解釈になり、またブログ再開することに致しました。
三日坊主の代名詞であるわたくしですが、背水の陣の精神で頑張ってみようと思います。
よろしくお願い致します。
さっそくですが、先程セミというワードが出たのでそれにまつわる身の上話をひとつ。
先日、
仕事に遅刻しそうだった僕は少し小走りでマンションのエントランスを飛び出しました。
すると、
「ちょっと、お兄さん!!待ちなー」
ドナルドマクドナルド顔負けの真っ黄色のつなぎを着たマンションの大家さんが何か地面を指差しながら、僕を呼んでいた。
電車に乗り遅れそうだったからシカトを決め込もうかと思ったけど、あまりに微笑ましい笑顔に思わず、何ですか?と距離を詰めてしまった。
僕との距離が近づくにつれて、どんどんニヤニヤしていく大家さんが嬉しそうにこう言った。
「見て。ヒグラシだよ。ヒグラシが歩いてる。」
プラスチックの容器に熱湯でも流し込んだのだろうか。はたまた凶悪犯罪者にお母さんの母乳でも飲ましたのだろうか。
あまりに固く閉鎖的だったこの街に一筋の光が差し込んだ。そう、東京砂漠と呼ばれていたこの都市に湯たんぽを具現化したような仙人が現れたのだ。
あまりの眩しさに
僕は何も言えなかった。
仙人は続けた。
「ヒグラシってのはね、何十年も何十年もかけてやっとこさ外に出ることができるんだ。そしてすぐ、大人のセミになって、たった一週間で死んじゃうんだよ。」
赤ちゃんを寝かしつけるような優しい囁きに思わず気を失いそうになった。
そして仙人は続ける。
「一週間しか生きられない。そんな人生だからセミはあんな大きな声で全力で鳴くのかもしれないね。俺は生きてるぞーー!って。なんかすごい素敵だなぁって。。」
「そうなのかもしれませんね。」
平凡で感受性が壊滅している僕には精一杯の返事だった。
嘘に嘘を塗り固め続けきた人生。性格が捻じ曲がってて人の悪口しか言わない僕はもうこの人前に立っていることはできない。
どうぶつの森の世界で伊藤カイジが生きいくようなものだ。
そう思った僕は踵を返し、颯爽と仙人の前から身を引いた。
すると、後ろからまた仙人の声が聞こえた。
「だからお兄さんも全力で!仕事頑張れよーー!!」
乗る予定だった電車には乗り遅れた。
残金が80円だったPASMOで改札に突っ込んでおばさんに舌打ちされた。
でも、
そんなことはどうだっていい!
どうだっていいんだ!!!
仕事頑張る!!!
もっと頑張る!!!
その時のヒグラシ
