米国株、ダウ反発し12ドル高 半導体関連などに買い
米国・欧州株概況
2026年1月29日 6:46
【NQNニューヨーク=戸部実華】28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に反発し、終値は前日比12ドル19セント(0.02%)高の4万9015ドル60セントだった。半導体関連などハイテク株の一角に買いが入った。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果はほぼ想定通りとの受け止めがあり、相場の方向感は出にくかった。
個別銘柄ではエヌビディアが上昇した。人工知能(AI)半導体「H200」を巡って、中国当局が中国の大手ハイテク3社が購入することを認めたとロイター通信が28日報じた。中国事業を巡る収益期待から買いが優勢となった。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、ハードディスクドライブ(HDD)のシーゲート・テクノロジーが19%高となった。27日夕発表の2025年10〜12月期決算と26年1〜3月期の収益見通しが市場予想を上回った。オランダの半導体製造装置ASMLホールディングが28日発表した25年10〜12月期決算は受注額が市場予想を上回った。
一連の決算発表はAI関連の投資や需要が継続的に続いているとの受け止めにつながり、他のAIハードウエア関連株にも買いが波及した。マイクロン・テクノロジーやウエスタンデジタルなどが大幅高となった。
主力株への買いが一巡した後は伸び悩み、ダウ平均は前日終値を挟んで推移した。米連邦準備理事会(FRB)は28日まで開いたFOMCで、市場の予想通り4会合ぶりに政策金利を据え置いた。声明では経済活動の認識を示す表現を上方修正した。失業率は「安定するいくらかの兆しがある」と指摘し、物価は「いくらか高止まりしている」とした。
パウエル議長は記者会見で「インフレの上振れリスクと雇用の下振れリスクは依然として存在するが、低下した」との認識を示した。前回までの3会合連続の利下げを受け、物価の安定と雇用の最大化に向けた「双方のリスクに対応するのに好位置にある」とも語った。今後も「会合ごとに政策決定する」との姿勢を維持した。
今後の政策運営の見通しについて踏み込んだ発言が少なく、FOMCは想定内の内容にとどまり、株式相場の反応は限られたとの見方があった。「5月までのパウエル氏の議長任期中に利下げする可能性はより低くなり、株式市場では企業の収益成長がより重視される」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声も聞かれた。
通常取引終了後にマイクロソフトやメタプラットフォームズ、テスラといった主力企業が2025年10〜12月期決算の発表を控えていた。相場への影響が大きいハイテク企業の実績や見通しを見極めたい雰囲気が強く、積極的な買いが見送られた面もあった。
ダウ平均の構成銘柄では前日に急落したユナイテッドヘルス・グループが買われた。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やシャーウィン・ウィリアムズも高い。原油高を受け、シェブロンも買われた。一方、アムジェンやスリーエム(3M)が下げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は6日続伸した。終値は前日比40.350ポイント(0.16%)高の2万3857.448(速報値)だった。25年10月29日に付けた最高値(2万3958)を上回る場面があった。半導体関連株を中心に買いが入った。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は6営業日ぶりに小幅に反落し、終値は前日比0.57ポイント安の6978.03(速報値)だった。取引開始直後には初めて7000を上回る場面があった。