【衣笠祥雄さんと連続試合出場記録】

衣笠祥雄さんと言えば、「鉄人」というニックネームでお馴染みですね。

連続試合出場の日本記録があまりにも有名です。それは、2215試合という偉大な連続試合出場の金字塔を打ち立てたのです。メジャーリーグのルー・ゲーリックの世界記録を更新して一時は世界記録でした。
そして、王貞治さんに続いてプロ野球選手として2人目の国民栄誉賞にも輝いておられます。


そんな衣笠祥雄さんですが、

連続試合フルイニング出場を続けていた1979年8月1日の巨人戦、
西本聖投手からデッドボールを受け、左の肩甲骨を骨折する重傷を負います。

この怪我でフルイニング出場記録こそ途切れてしまいましたが、
翌日の試合に代打で出場し、江川卓投手にフルスイングで挑んで三球三振という記録を残しました。

衣笠選手が代打で打席に登場した瞬間、
広島ファンのみならず、巨人ファン・ベンチからも大きな拍手が起こったそうです。



そして、この試合後の衣笠選手のコメントです。

「1球目はファンのために、2球目は自分のために、3球目は西本君のためにスイングしました」

衣笠さんは、たとえどんなケガや身体の不調でも絶対に休まない強い意志力とともに、もう一つの特徴は、大柄ではない身体でどうやったら良いかと考えぬいてフルスイングを貫くバッティングに到達しました。これも素晴らしいことです!

つい先日の4月19日の野球中継にも解説の仕事をされていたそうです。その時、衣笠さんはすごくかすれた声で皆さんが心配していたのですが・・・。

鉄人・衣笠祥雄さんのご冥福をお祈りします。

今日の言葉

Every noble work is at first impossible.

Thomas Carlyle (Scottish essayst and social historian, 1795〜1881)

「いかなる偉業も、最初は実現不可能である」