子供から大人まで大人気のアンパンマンの作者のやなせたかしさんのとても癒される素敵な詩(ポエム)を見つけました。皆さんに紹介します。


ぼくの生き方   やなせたかし

ひとは何のために生まれたか
ひとはひとをよろこばせるために生まれた
なぜなら
この世はさびしくてつらい
人生はとても速く過ぎる
今日の紅顔  明日は白骨

それならば
なるべく楽しく生きたい
ひとの最大のよろこびは
ひとをよろこばせること
なぐさめあって生きていくこと
喧嘩なんかはとんでもない

と  ぼくは思ったが
よろこばせるのが
むつかしい

美しく生まれたひとは
それだけでひとがよろこぶ
歌のうまいひとは
歌えばよろこぶ

ぼくは
みかけもよくない
うーん  残念!
才能もない

大芸術家にはなれない
政治家も無理
学者になるには勉強が不足

考えあぐねて
ぼくは絵本や童話や漫画をかいた
それでもすごく下手くそで

面白いですか
よろこんでくれますか
ただそれだけでかき続けた

日暮れてはるかに道は遠いが
好きな仕事をしているから
ぼくは毎日うれしかった
苦しむことがよろこびだった

たったひとりのひとでもいい
それから  さんにん  また  よにん
すこしずつ よろこぶひとを ふやす

それがぼくの生き方で
巨匠や名人にはとてもなれない
なりたくもない

非凡なひとではないのだから
あんまり
大それた願いはぼくにはむかない

もしも
あなたがここまで読んで
ひどくがっかりしたとすれば
心の底から  ぼくはあやまる


【参考文献】
笑いは心と脳の処方箋
著者  昇幹夫 (のぼり みきお)
           日本笑い学会副会長・医師
発行  リヨン社
価格   1333円+税




【格言】
笑う門には福来る


Good fortune and happines will come to the home of those who smile.