前回の続き。

 

前回は

簡単にCR機導入の経緯を書いたが、その続きを少しだけ書くと・・・

結局のところCR機導入と同義で行われていたパッキーカード(パニーカード)の導入・推進は偽造カードが多く出回ることで衰退の一途を辿った。

高額カードの使用・購入は出来なくなり、最終的にはカードそのものもなくなってしまい、パチンコの遊戯方法としては現金機と何ら変わらなくなってしまった。最初の理念はどこへやら。

 

CR機登場当初は、それまでの現金機と初当たり確率が大きくは変わらない機種ばかりだった。

そもそもCR機導入が進んだのは『ダービー物語事件(メーカーが仕込んだ意図的な連チャンを「釘を違法に曲げている」という言い分のもと規制され、業界全体で連チャンに厳しい目が向けられるようになった事件』に起因する連チャン機の規制が発端であるため、当然CR機は意図的な連チャンというものはなく、あるのは『合法的な確率変動による連チャン』のみである。

そして登場する機種としては、ダービー物語事件直前の連チャン機は、概ね初当たりの1/5という機種が多かった。

最初のCR機もそれに習い、概ね初当たり5回につき1回の確率変動による連チャンが付いてくるという機種が多かった。

 

CR機導入が始まった頃は、まだまだ現金機の連チャン機が多く設置されていた。

CR機にそれを超える魅力がないと、なかなか導入は進まなかった。

導入を進めるのに一番手っ取り早いこと・・・それは射幸性を高めることだろう。

そして、CR機導入の口火を切ったといえる機種が西陣から登場した。CR花満開である。

↑CR花満開(西陣)

初当たり確率 1/269~1/308

賞球 5&15

出玉 2300個

3か7で当たると以後2回当たるまで確率変動

 

西陣としての最初のCR機は「CRうちどめくん」という機種だったが、花満開は3機種目だ。

15個の図柄のうち、3か7で当たれば以後2回当たるまで確変が継続し、途中で3か7が当たればそこからまた2回当たるまで・・・という風にループしていく。

図柄は15個あるので、そう簡単に3か7では当たらない。実際初当たりに関しては、図柄は表示通り2/15で3か7が当たるようになっている。

CR花満開がウケた大きな理由になるのだが、一度3か7で当たり確変状態になると、その間の当たり図柄では3か7が6/15で当たるようになっていた。

単純にいって連チャンする可能性が表示上より一気に高くなり、大連チャンも見られた。

これが大いにウケ、花満開は大ヒット機種となり、CR機の導入に貢献することとなったのだ。

 

これを経て、他のメーカーもギャンブル性の強いパチンコを送り出すことになった。

当時のパチンコ業界御三家、三共・平和・西陣のうち、三共からはCRフィーバーワールド

↑CRフィーバーワールド(三共)

ゲーム性はCR黄門ちゃま2とほぼ同じ

 

平和から登場したのが「CR黄門ちゃま2」である。

 

CR黎明期らしいと感じるのが、盤面に比較的大きく書かれた「CR版」の文字。

黄門ちゃまには現金機も存在していた。

↑現金機バージョンの黄門ちゃま

大当り確率は1/241でCR機のような確変はなく、驚くことにこの確率でノーマル機。

しかし、元々は連チャン機として開発されていた模様。

時代背景ゆえに、無理矢理ノーマル機にして登場させたと思われる。

その証拠に、なんらかの方法でエラーを起こすと、20%の確率で連チャンした。

こういった特徴でそこそこヒットしたが、CR版にはかなわなかった。

 

CR機は、最初に登場した機種から全て、ヘソの賞球が5個になっていた。

これも今の感覚からすると「多い。もしくは違和感ない」ってことになると思われるが、当時デジパチのヘソの賞球は、たまに6個の機種はあったが7個が当たり前の時代。

5個というのは非常に少ないと嘆いたものだ。

 

しかし、これも今考えると妥当なのかもしれない。

いくら賞球があっても、回らないと意味はない。

回させる(釘を開ける)にはヘソの賞球が少ないことはプラスに繋がるからだ。

 

実際にCR機は、これまでの現金機よりも初当たり確率の低い機種が次々に出てくることになる・・・・・

続きは次回。次回はCR黄門ちゃま2のことを書いていこうと思う(笑)。