前回に書いた通り、ラスターⅡはサブデジタルの回転時間を調整することで取得乱数に偏りを持たせ、連チャンとハマりを演出していた。


モードは5つあったので、サブデジタルの回転時間も5パターンあったのだ。

しかし、漫然と打っていると、デジタル回転時間が複数パターンあることにも気付かないと思われるし、分かっていてもすぐには違いが分かり辛い。

デジタル回転中は、今では一般的な、何かメロディが流れるというものではなく、効果音が鳴り続ける・・・と言った方が分かりやすいかもしれない。

実際にはこの効果音の回数を数えることによって、回転時間の長さを判別していた。

慣れるまでは本当に分かり辛いが、慣れると比較的簡単に現在モードが分かるようになった。

特に天国モードにいる時は、ちょっと中途半端なタイミングで左デジタルが停止するので分かりやすかったと思う。




↑美しい7の揃い踏み


また、ラスターⅡにはモーニングが存在した。

朝一電源投入後、まだ1回もデジタルが回っていない時は、どのモードにいるのか決定していない。

最初のヘソ通過の時に、5つのモードのいずれかに振り分けられる。

運よく天国モードが選ばれれば、朝一から連チャンが期待できる状態になるわけだ。

朝一の天国状態は1/5・・・それに前述のモード判別を駆使して朝一台のカニ歩きが有効だった。


前回と今回と、ラスターⅡの特長を書いてきたが、重要なのは、これらの連チャンは『サブデジタルを単発回しした場合』のことである。

サブデジタルは一般のデジパチと同じように保留ランプが4つある。

連続回転を続けていると、サブデジタルの回転時間と大当たり判定カウンターは同調はしていないため、メインデジタルの取得乱数はずれてくる。

また、巻き戻しが行われるのは、デジタルの回転開始時ではなく、ヘソを通過した時であるため、余計ランダム要素が強くなる。


よって、このことから言えることは、『天国では単発回しを行い、地獄にいると分かって打つのであれば連続回転、ノーマルはお好みで』ということになる。

大一の権利物ダイナマイトにも、『天国では通過チャッカーを通過したら止め打ち、地獄では打ち続ける』という定石があったが、まさにそれと同じような理屈になる。


しか~し・・・ラスターⅡを打ったことがある人なら分かると思うが、この機種で連続回転を続けるのは至難の業である。

保留ランプが満タンになることも滅多にない。

元ゲージがものすごく辛く、余程デジタル周りの釘をプラス調整しないと、ヘソに玉が寄って来ないのである。

よって、普通に打っても単発回しになっていることがあるのだが、このために誰でも天国を体感可能だった・・・とも言えるかもしれない。


半日位打って、ほとんど地獄に落ちず、落ちてもすぐ復活し、天国には長く滞在するウハウハ状態で10万超えの大勝ちをしたのが一番の思い出だ。

もちろんいい時ばかりではなく、地獄を見たこともある・・・

打ってみるとゲームそのものは単純なのだが、なんとなくとっつきにくさがあったのだろうか・・・アレジン等の爆裂機と比較すると、客付きは寂しかった。

非常に波荒の機種にも関わらず、大当たり中のサウンドはほのぼのとしたものでギャップが大きかった。

しかし、メインデジタルに「777」が表示された時のファンファーレは、アレジンに負けず劣らず派手な音楽で、シマの注目を浴びる位のサウンドだった。


非常に個性の強い面白い台だったと思う。