藤商事機種を連発でネタにする・・・トリは「ラスターⅡ」だ。
登場時期は1994年位だったと思う。
基本的に1回権利物なのだが、少々特殊な、独特の台だった。
遊び方はまずヘソの通過チャッカーを狙う。
ここを通過すると、デジパチ同様にデジタルが回る。
この機種は写真を見ると分かるように、いわゆる通常のデジタルと、その上に小さなデジタルもある。
ヘソ通過で回るのは、大きい方のデジタルなのだが、これがラスターⅡでは大当たりを決定するわけではない「サブデジタル」になるのだ。
このサブデジタルに書かれた図柄は、「2、4、6、7、8」の5種類しかない。
そしてデジタルは、左→中→右の順に停止するのだが、左に停止した図柄と同じ図柄が中・右にも必ず停止する。
つまり、毎回ゾロ目になるのだ。リーチアクションなどはない。
毎回ゾロ目になるので、ハッキリ言って3桁である必要はないわけである。
サブデジタルの当たりは「7のゾロ目」で、それ以外のゾロ目は完全ハズレ。
サブデジタルが7のゾロ目になると、下部のアタッカーが約6秒開放する。
中央に玉を乗せ、アタッカーが閉じると、今度はメインデジタルが回転する。
この機種のメインデジタルは、サブデジタル上の小さいデジタルで、このデジタルで最終的に大当たりが決定される。
メインデジタルには、「0、1、2、4、6、7、8、9」の8種類の図柄しかない。
3桁デジタルになっているが、パッと3ついっぺんに停止する。
また、サブデジタル同様必ず3つ揃ったゾロ目になっている。
このような仕様なので、メインデジタルも3桁である必要性は全くないわけである。
リーチアクションや予告など、余計な演出は一切ない潔さがあった。
メインデジタルに「777」が表示されれば大当たり。
右打ちで16Rの権利を消化する。
賞球は6&13で出玉は約2000個・・・と言いたいところなのだが、このラスターⅡ・・・この時代には珍しく、なんと権利発生中のアタッカー開放チャッカーに回転体がないタイプなのだった。
先発のクルクルセブンには回転体があったのだが・・・意図的なのか、開発時期が早かったのかは分からない。
回転体がないため、どうしてもチャッカーの2重入賞は防ぎようがなく、実質出玉は1700~1800個位であった。
近年のパチンコしか知らない人にはピンと来ない話かもしれない。
権利発生中、アタッカーはデジパチのように機械が勝手に開けるわけではなく、特定のチャッカーに入賞させて初めて開く。
通常この時代の権利物は、チャッカーに回転体を付属させることによって1個ずつしか入賞しないようにしていた。
回転体のないチャッカーは、玉が2個いっぺんに入ったり、アタッカー開放中にも入ってしまったりする可能性がある。
そのようなことが起こると、アタッカーは1回しか開かなくても、アタッカーを開く権利を2回使ってしまったことになるというわけだ。
16Rの権利というのは、16回アタッカーが開くことを保障することではないということである。
権利物ではあるのだが、仕様に確率変動はない。
肝心な大当たりの確率は・・・メーカー発表では・・・・
サブデジタルの確率が、表面通り1/5
メインデジタルの確率が、表面通り1/8
合計の大当たり確率は・・・1/5×1/8=1/40
「高確率権利物登場!!」と、登場当初はパチンコ雑誌紙面を賑わせた。
ところが打ってみると・・・・サブデジタルは、確かに発表通り1/5であると実感できる。
しかしメインデジタルは・・・1/8?何それ??