今回は、三共の放つ超有名機種「フィーバーパワフルⅢ」を書こう。
今やパチスロにも登場し、すっかり三共のキャラクターになった「夢夢ちゃん」が初登場した、三共の液晶デジパチ第1弾である。
時代はまさに『 パチンコ黄金時代 』次々と連チャン機が登場し、パチンコ人口、店の数ともグングン増えていて、世間的にも今ほどパチンコへの当たりが辛いものはなかった、本当に「 古き良きいい時代 」だったと思う。
丁度この頃、パチンコ雑誌業界大手の「パチンコ必勝ガイド」が、それまで月1回だった発行間隔を月2回にした。
それだけ業界が賑わっていた時代だったということだろう・・・。


馬並の青春の軌跡


さて、フィーバーパワフルⅢは、今や平和の麻雀物語をも超えた認知度を誇るヒット機種ではないかと思う。
隠されたエピソードとして、同時期に「フィーバーパワフルⅡ」という機種があったことを知る人はそういないのではなかろうか。

このフィーバーパワフルⅢから、三共は台枠を変えてきた。
「ステラ92モデル」という名の台枠だが、これは非常に使いやすい枠だった。ハンドルが握りやすく固定もしやすい、上皿には玉が飛び出ないようにプラスチックの壁が作られ、プレイに集中できた。
それまでの台枠も、三共は他メーカーと比べると格段に性能は良かったのだが、ステラはそれを超えた。
後に「ナスカ枠」が登場するまで活躍したステラだったのだが、個人的にはこのステラ枠で台枠は完成されていたような気がする。

ハード的な大きな特徴として、パワフルで初めて「戻り玉防止ストッパー」が装備された。
玉が飛ぶレールの端にちょこっと付いている簡単な物だが、これ一個で戻り玉しなくなるのだから大したものである。
この機種以降、あっという間に全てのメーカーが採用して広まった。
私は、非常に感動したのを覚えている。
当時はハード的な不具合は今では考えられないほどたくさんあったものだが、戻り玉は「やっかい&時にイライラ」させるものだったからだ。
フィーバーボルテックスⅡなど・・・チャンスタイムのある機種で、チャンスタイム中に戻り玉してしまう程悔しく、むなしいものはない。
ハンドルのバネが悪い物も、私がパチンコを始めた頃は多かったが、この頃になるとそちらも段々解消され始めた頃だと言える。

パワフルⅢは三共初の液晶モニタ搭載の機種だが、デモ画面がうざかった。
デモ中、ず~っと音が鳴り続ける。開店前の店内では、パワフルを置いている店は夢夢の声がうるさくてしょうがなかった。
案の定これは大不評で、次回以降の機種ではデモは無音になっている。

また、この頃の三共の液晶は、綺麗なのだが白っぽいのが特徴で、正面から見ないと良く見えないという特徴があった。
フィーバーラスベガスという機種で、低反射TFT液晶を採用するまで三共のこの特徴は続いた。

今日は主にパワフルのハード的な内容のみであった。
次回ゲーム性について書いていこう。