今回は、超有名機種の麻雀物語について書こう。

馬並の青春の軌跡

パチンコ業界で初めて液晶テレビを採用したマシンとして、後の業界に与えた影響は計り知れない。
平和というメーカーは、「ブラボーエクシード」で業界初の液晶モニターを採用したわけだが、エクシード、麻雀物語共台の値段を上げたターニングポイントといえる機種でもある。
ここで言う値段とは、ホールがメーカーから台を買う値段のことで、私の記憶では麻雀物語を機に台の値段が20万を超えるようになったようだ。
ちなみに現在のパチンコ台がいくらするのかは全く知らない・・・相当高いような気がする。

麻雀物語の大当たり確率は1/240、出玉は7&15の16ラウンドで約2300個と一般的なものであった。
要の液晶画面では、デモ画面、ラウンド毎に変わる大当り画面等が「らしさ」を演出していたが、それ以外はこれまでのパチンコと大差ないものであった。
予告やスーパーリーチもなく、まぁ内容的にはドット画面でも表示可能なものだったわけだが、表示の見易さリアルさ分かり易さは他機種と比べると群を抜いていたといえよう。

液晶以外での大きな特徴は強力な保留玉連チャンだ。
大当り終了後、全ての保留玉にチャンスがあったわけだが、簡単な理屈はこうだ。

麻雀物語は、意図的に大当り中にエラーが起こる構造になっていた。
V入賞を感知するセンサーと、アタッカー入賞個数をカウントするテンカウントセンサーとに距離があり、「V入賞したのにも関わらずテンカウントセンサーが反応していない→玉が詰まってる?→エラー」という構造だ。
実際には、一瞬エラーになった後テンカウントセンサーが玉を感知してエラーが解除されるということを大当り中繰り返している。
そして、このエラー処理の中で保留玉情報に格納されている大当り判定用の乱数が書き換えられる現象が発生する。
実際にはこういったことがもろにプログラムに書いてあるわけではなく、いわば「どさくさに紛れて」行われているのだ。

というのも、書き換えられる数値というのは大当り判定用のものではなく、別の場所で使うものだからである。
答えを言うと麻雀物語の場合は出目の情報。
麻雀物語の出目の数は16個。
16個の出目の情報が、保留玉の大当り判定用の数値の部分に上書きされる。
そのうちの一つが、大当りと判定される数値と同じで、結局保留玉一個の大当り確率が1/16になるわけだ。
トータルの連チャン確率は、1/16×4=1/4・・・・ではなく、1-(15/16の4乗)で、まぁ1/4より少し低い数字になるが、これはこれで連チャン率としては非常に高い数値である。

アタッカーエラーが連チャンを誘発する!!などと大きな記事になることもあったが、アタッカーエラーは普通に打ってて起こるので、意図的にエラーを起こしたところで攻略法にもならなかったし、実際に連チャン率を仕様以上に上げることは不可能であった。

私はこの、元祖麻雀物語よりも、確率が1/245と落ち、賞球が7&13と減った無制限仕様の「麻雀物語Ⅱ」の方をよく打っていた。

馬並の青春の軌跡

座って一回転ということはなかったが、打ち始めて一回目のリーチで当たることを多く経験しており、割と相性の良かった印象だが、ビックリするような大勝ちの経験は記憶にない。
最初の頃は、それまでと大きく変わった表示形式に違和感を感じ馴染めなかったのだが、打つ内に、当たった瞬間ケツが浮くようになっていた(笑)
ドラム式の台もそうだが、当時はこの「ケツが浮く感覚」というものがあったが、リーチが派手になるにつれなくなってしまった・・・ノーマルのままビタッ!と止まるあの感覚はもう味わえないのだろうか・・・