レクサスに続いて打ったのが、後継機である三共のフィーバーフラッシュⅠである。
レクサス同様、アタッカーの賞球13個10カウント10ラウンドおまけチャッカー付きの旧要件機種である。


馬並の青春の軌跡


ゲージやドラムパーツはレクサスとほぼ(全く?)同じだが、この機種の特徴は色々とある。
まずは、初めてドラムを照らすライトが装備された。
裏側から照らすバックライトではなく、上下段から照らす物だったが、レクサスと比べると随分明るくなった。
有効ラインが、中央と斜め揃いの3ラインで、上下段横並びはハズレになるというのも初めての試み。
そのため中リールの上下段には、少しぼかしがかかっていた。
大当たり確率は1/248で低めな方。
ドラム停止順は左・右・中で、クロステンパイのWリーチが初めて採用された(赤7とシングルBAR、赤7とダブルBARの組み合わせ)。
レクサスⅦにもWリーチはあったが、クロステンパイではなかった。
このクロステンパイのWリーチは、その後ドラム式デジパチにはお約束のように採用され、液晶機にもクロステンパイ形のWリーチは多くみられるようになった。
Wリーチだからといって、大当たり期待度が高いわけではないのは他の機種と同じである(一部の機種に例外はあるけれども・・・)。
ハズレ図柄が極端に小さくなったのも初めての試みだったと思う。
左リールは、どこで停止しても当たり図柄が枠内に出現するようになっており、期待感の持続に一役かっていた。

表面上の特徴は上記の感じだが、打ち手にとっての大きな特徴は連チャンだ。
レクサスと違い、朝一や単発回しは関係なく、どの保留玉でも連チャンが発生した。
その仕組みは難解で、当時のパチンコ雑誌は、フラッシュⅠが現役の間はとうとう連チャンの仕組みは分からずじまいだったと思う。
フラッシュⅠは保留玉の扱いに、独特の「ところてん方式」が採用されていて、保留満タンの時にヘソに入賞があった場合、その情報は保留4個目に入り、4個目が3個目、3個目が2個目・・・という風に移動して1個目の情報は消えていた。
この処理は連チャンに関与していたのだが、詳しい理屈は自分もここには書けない状況である・・・。
ちなみにところてん方式の保留玉処理は、現在は禁止されている。
この機種がとっくに姿を消してから、永久連チャンさせるやり方も分かったのだが、いわば改造を伴うものなので、せいぜい中古台でしか楽しめないという代物であった。

という訳で、自分が打ってた時は、フラッシュⅠはたそがれ連チャン機・・・連チャンは運任せ!ってことで打っていた。
私はフラッシュの雰囲気が好きだった。カジノ風の盤面、ドラム図柄、期待感を煽るサウンド。
ところてん方式で大当たり情報が消えてしまうのを恐れ、保留2~3個になったら打ち出しを停止していた。
この頃は、100円玉等でハンドルを固定することはしていなかったのだが、三共のストップボタンは他メーカーと比較すると非常に使いやすいものであった。
当時は、固定ハンドルに対して店が非常に厳しかったものだ。

フラッシュⅠは、熊本市上通りアーケードにあった「大統領」という店で最もよく打っていた。
昨年熊本を訪れる機会があり、アーケードを歩いたのだが・・・店がなくなっていた・・・アーケード内の雰囲気も全然変わっていて、20年近い時の流れというものを感ぜずにはいられず、寂しい気持ちになった・・・。